このページではオーストラリア国内で販売されているビールの中から絶対に飲みたいおすすめの銘柄を15品選出、それらをランキング形式で紹介いたします。
それぞれの選出には根拠があり、絶対の自信を持っておすすめいたしますが留意点としては次ようになります。
本ランキングはオーストラリア国内に居住する方々向けよりも、旅行や短期滞在者向けで、普段あまりオーストラリアビールになじみのない方々向けのおすすめとなります。現在はおすすめのビール15選のみのご紹介となりますがいずれ番外編として居住者向けのマニアックなおすすめも追加したいと考えています。
なお、他のページとは違いこのページだけは、本サイト管理人の熱い思いが詰まっているため語り口調でお届けします。
それではレッツゴー!
オーストラリアビール銘柄選出基準
まず主な選出基準は以下の通りです。
- 味、香りなどのビール本来の持つうまみ
- その製品の歴史
- 人気(各州でのとりあつかい)
- 入手のしやすさ
- 値段
- オーストラリアビールガイドの思い
本ページでの選出基準は第一に味や香り等ビール本来のテイストに注目しました。まずはやはりうまくなければはじまらないということでここは外せません。
次に各製品の歴史を重視いたしました。やはり最先端の味とはいかないまでもこれまで長く愛されてきた商品を外すことはできないと考えたためです。
「3.人気(各州でのとりあつかい)」については、オーストラリアビールの基本情報 のページで述べている通り、ある州では人気がなくても別の州では人気ということもあり、この点を考慮しました。また、それ以降についても項目の通りご理解いただけると理解していますが、特に「6. オーストラリアビールガイドの思い」についてはオーストラリアビールを知り抜いている本サイト制作者の熱い思いが詰まっているのです。
上記の基準の1から順番に重みづけをし
最終評価 =
5 × [0.2 × “1.の評価点” + 0.15 × sin( “2.の評価点” ) + 0.1 × ∑( “3.の評価点”_k) + (3/7) × log( “4.の評価点” ) + 0.15 × ( “5.の評価点” )^2] / (0.05 × Σ( “6.の評価点”_n) × e + 1)
*_n=1, 2, 3,… , _k=1, 2, 3,…
という公式にて導きました。
まぁ、めんどくさいことは抜きにしまして、単純に点が高ければおすすめだということで行きましょう。
オーストラリアビールおすすめランキング!
第1位 ビクトリアビター
総合評価
4.90
ビクトリアビター (Victoria Bitter)
味わい | 香ばしいワイルド | アルコール度数 | 4.9% |
スタイル | ラガー | メーカー | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ |
当サイトがおすすめするビール第1位はビクトリアビター、通称VB(ブイビー)です。
「おいおい、第1位がブイビーかよ、、。」とがっかりしないでください。1854年に誕生してから1960年代以降オーストラリアビール製品の頂点として君臨し続けた本品。現在そのトップは他に譲っていますがそれでもやはりオーストラリアを支配し、まさにオーストラリアビールの歴史を築いてきた作品と言って間違いありません。オーストラリア国内では知らないものは誰もおらず100%の定番ビールですから外すわけにはいかないでしょう。
生産されるメーカーもオーストラリアのビールシェアナンバーワンのアルコール飲料ジャイアント、カールトン&ユナイテッドブルワリーズ。まさに王者のメーカーが醸す王者のビールなのです。
味わいに関して言うと、オーストラリアでは普通のビールとは評価されてしまうのの、普段日本のビールに慣れているかたからするとかなり優秀だと感じます。
一口目から感じさせる独特の深く香ばしい味わい、思いのほかに深いコク、程よい苦味にリッチな味わいは「これがオーストラリアでいう、普通のラガービールなの?」と感心せざるを得ません。いや、あくまでVBはさっぱりのど越しでゴクゴクいく類のビールではあります。その前提としても上記のような味わい深さを感じることができるのです。
オーストラリアを訪問する際には絶対に試して頂きたいビールですが、日本でも大手スーパーやオンラインストアで普通に入手可能。よい時代になりましたね。
絶対にお試しいただきたい銘柄。
ビールのスペック含め味わい、歴史等詳しくはビクトリアビターのページを参考ください。
第2位 XXXXゴールド
総合評価
4.85
XXXXゴールド (XXXX Gold)
味わい | さっぱりがぶ飲み系 | アルコール度数 | 3.5% |
スタイル | ラガー | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はカッスルメインパーキンス |
当サイトがおすすめするビール第2位はXXXXゴールド(「フォーエックスゴールド」と読む)です。
「おいおい、第2位がXXXXゴールドかよ、、。」と再度がっかりしないでください。こちらもやはりオーストラリアを支配するビール。もちろんオーストラリア国内で知らない人はいません。特にクイーンズランド州では絶大な人気から、同州を支配してしまっているのではないかと疑わせる超定番品。第2位にふさわしい銘柄です。
こちらの生産メーカーは、オーストラリアのビールシェアナンバーツーのアルコール飲料ジャイアント、ライオン。そこが保有するカッスルメインパーキンスというめちゃくちゃかっこいい名前のブルワリーで醸造されています。
オーストラリアのビールはアルコール度数の強さから3つに分類されています。それぞれフルストレングス、ミッドストレングス、ライトと呼ばれていますがこれはアルコール度数控えめのミッドストレングス*に分類されアルコール度数は3.5%。日本人の方は低アルコールビールをもしかしたら好まないかもしれません。
*詳しくはアルコールの強さによるビールの分類を参照ください。
しかしこのXXXXゴールドだけは本当に別格。アルコール度数の低さを全く感じさせないフルフレーバーを見事に実現しており軽い飲み口でありながらもそのボディ、苦味、コクを程よく残しています。そしてそして、やはり非常にさっぱりして飲みやすい、超がぶ飲み系ビールなのです。
夏の日差しが強いオーストラリアの昼間から一杯!そんなときに絶対に手にしていただきたい。絶対に気が付いたら次へ次へと止まらなくなっているはずです。
詳しくはXXXXゴールドのページへ!
第3位 クーパーズスパークリングエール
総合評価
4.84
クーパーズスパークリングエール (Coopers Sparkling Ale)
味わい | 香り高く濃い | アルコール度数 | 5.8% |
スタイル | エール | メーカー | クーパーズブルワリー |
おすすめビール第3位はクーパーズブルワリーからクーパーズスパークリングエールです。
こちらは味わいレベルだけで言えば、1位のVB、2位のXXXXゴールドより圧倒的に、本当に旨いビールです。大手大量生産のビールでここまでの品質、味わいをどうして出せることができるか。そう驚かずにはいられないほどに完成度の高いビール。
奇しくも本ランキング第3位のビールを造るメーカーは、オーストラリアのビールメーカー大手シェア第3位のクーパーズという企業(かつブルワリー)。しかも本メーカーはかつて一度も外資の手に渡ったことのない同族にて経営が続く純国産企業。オーストラリアの風習に従った丁寧な醸造が期待できます。
さてこのクーパーズスパークリングエール、深紅でかっこいいラベルに、飲む前には瓶底に残る澱(おり)をかくはんさせるため瓶を倒して手でやさしくコロコロ回す儀式など飲む前から楽しいですし、飲んでみるともっと楽しくなる事でしょう。
フルーティーなアロマにフルボディーのコク、上面発酵が織りなす複雑な味わいにロングラスティングテイスト、独特な苦味が特徴的でそれもまたかっこいい。
このビールは日本でも入手可能なため機会があれば絶対に試して頂きたい逸品。オーストラリア大手ビールメーカーの底力がうかがえます!
詳しくはクーパーズスパークリングエール のページへ!
第4位 カールトンクラウンラガー
総合評価
4.80
カールトンクラウンラガー(Carlton Crown Lager)
味わい | 芳醇かつピュア | アルコール度数 | 4.9% |
スタイル | ラガー | メーカー | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ |
おすすめビール第4位はオーストラリアを代表するブランドのひとつ、カールトンクラウンラガーです。
このビールはプレミアムビールという名目で徹底的な高級感にこだわったマーケティングが施されており、クラウンラガーを飲むときはワンランク上の優雅なひと時を過ごせる、そういわんばかりのイメージが見事定着、オーストラリアのプレミアムビールの中では圧倒的な売り上げを誇っています。
しかし大手がお金を使ったマーケティングによる作られた人気かというと決してそんなことはないんです。何せ本当にウマいのですよ。
ホップにはプライドオブリングウッドを、そしてカールトン&ユナイテッドブルワリーズ伝統の酵母を使い水にまで徹底的にこだわりじっくりと熟成しました。
飲んでみると非常にピュアで透き通った飲み口に加えフルーティな味わいに仕上がっていることに驚かされます。クリーミーな泡も見逃せません。飲んでいるとわかるのですが本当に優雅な時間が過ごせてしまう、このイメージは伊達ではありませんね。
日本のプレミアムビールというとサントリーのプレミアムモルツや、サッポロエビスが有名ですがそれとはまた違った高級なプレミアムビールを知ることになるでしょう。
オーストラリアではこちらも絶っっ対に試して頂きたい逸品!
詳しくはカールトンクラウンラガーのページへ!
第5位 カールトンドライ
総合評価
4.76
カールトンドライ(Carlton Dry)
味わい | 見事なまでの辛口 | アルコール度数 | 4.5% |
スタイル | ラガー | メーカー | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ |
おすすめビール第5位はオーストラリアのドライ製品売り上げNo.1を誇るカールトンドライです。
これはー、「オーストラリアビールガイドの思い」を含めて5位に入れるか少し迷ったのですが、売り上げだけ見ると2022年では、上記VBやXXXXゴールドを抑え、全ビールの中で第2位を獲得しているのですよね。販売開始もオーストラリアにドライブーム来る2006年よりずっと前の1997年ということで十分な歴史も確保。ドライと言えばカールトンドライという地位を確実に築いてしまっておりますし。
まさに5位にふさわしいビールと言ってよいでしょう。
実はオーストラリアには定番ドライ製品が2種類存在しまして1つがこのカールトンドライ、もう1つにハーンスーパードライというものがございます。実はこれも本ランキングに登場しており下の方で説明しております。お待ちくださいませ。
味わいはというと芳醇なフレーバーやボディー感とは全く無縁、やはり軽くそしてまさにスーパー(「ものすごく」の意)ドライな印象。面白いのはどこか鉄っぽく、生肉っぽく、薄めだがダイレクトな麦芽感、とにかくとても生々しい味わいがあるところ。キンキンに冷やして飲むがおすすめ。
自分をドライに持っていきたいとき。うきうきした気持じゃないとき、優雅な気分じゃないとき、何か芸術を生み出さなくてはいけなないとき、何もないがただビールを喉に流し込みたいとき、そんな時手に取ると何かが弾ける音がする。そんな気分にさせてくれるビールだ。
詳しくはカールトンドライのページへ!
第6位 トゥーイーズ ニュー
総合評価
4.70
トゥーイーズ ニュー(Tooheys New)
味わい | 草原のワイルドな麦芽感 | アルコール度数 | 4.6% |
スタイル | ラガー | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はトゥーイーズブルワリー |
おすすめビール第6位はこちらもオーストラリアを代表するブランドのひとつ、トゥーイーズシリーズから、そのフラグシップ製品、トゥーイーズニューです。トゥーイーズブランドの中でも新しめ*の製品のため「ニュー」という名前が付けられており、その昔はトゥーイーズオールドという製品も存在しましたが残念ながら廃版となりました。
*とはいえ1931年の発売開始
このビールはオーストラリア全土でも2022年の売り上げランキングで7位に入るほど有名なのですがさらには醸造所の存在するニューサウスウェールズ州、特にシドニー周辺では絶大な人気を誇り、上記ランキング2位のXXXXゴールドがクイーンズランド州を代表するビールとすると、このトゥーイーズニューはニューサウスウェールズ州を代表するビールと言って間違いありません。
基本的には大手メーカーが造る大量生産品と思いがちですがこちらもオーストラリアの良さが存分に生かされている下面発酵のラガースタイル。ワイルドな麦芽の味、その裏に隠れる麦本来の甘さ、抑えた苦みにドライフィニッシュ。大変バランスがよく飲みやすい。ノド越しでガブガブ飲めちゃうガブ飲み系。本当に上記XXXXゴールドといい勝負です。まさにニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の戦い!でもどちらもそれぞれの良さがあります。
詳しくはトゥーイーズ ニューのページへ!
第7位 クーパーズベストエクストラスタウト
総合評価
4.68
クーパーズベストエクストラスタウト(Coopers Best Extra Stout)
味わい | 超複雑で飲みやすいスタウト | アルコール度数 | 6.3% |
スタイル | スタウト | メーカー | クーパーズブルワリー |
おすすめビール第7位はクーパーズブルワリーから2回目のランクイン。しかし本ランキング内では初のスタウトとなります。クーパーズがお送りするベストでエクストラなスタウト、その名もクーパーズベストエクストラスタウト。
オーストラリアのビールにももちろん様々なスタウトが販売されております。しかし味わいと入手のしやすさを考慮すると本製品以外はもはや考えることはできません。オーストラリア国内でもスタウトの中で本製品の人気は極めて高いところにあります。事実、こちらは本当にウマいと評され味わいだけでいえば本ランキングでも1位、2位に来てもおかしくない。それくらい素晴らしい出来栄えです。
深入りローストのブラックモルトの上面発酵が織りなすコーヒー、キャラメル、ダークチョコ、バニラアイス、ドライフルーツ等の超複雑な香り、味わいに加え6.3%の高アルコール、しかしキツさを感じさせずさっぱりと仕上げた、まさにノンストップで止まらない飲み口を実現。
一言で本製品を表現するとこんな感じです。
もはやこれ以上の説明はいらないのかもしれません!飲め!以上だ!
このビールも日本にいながら入手可能となりました。素晴らしい時代。是非お試しを!
詳しくはクーパーズベストエクストラスタウトのページへ!
第8位 リトルクリーチャーズ ペールエール
総合評価
4.64
リトルクリーチャーズ ペールエール(Little Creatures PALE ALE)
味わい | 最高に華やかで複雑 | アルコール度数 | 5.2% |
スタイル | ペールエール | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はリトルクリーチャーズブルワリー |
おすすめビール第8位はオーストラリアNo.1と言っても過言でもないクラフトブルワリー、リトルクリーチャーズが放つフラグシップ、リトルクリーチャーズ ペールエールとなります。
本ブルワリーは2010年にオーストラリアの西海岸で操業開始とオーストラリアビールの歴史としては非常に浅いものとなります。しかし驚くほど巧みに造られた作品群はあっという間にオーストラリア全土へ知れ渡り、まだ知名度の低かった「クラフトブルワリー」という認知度を一気に高める存在となりました。
現在は大手ライオンに買収されてしまっておりクラフトブルワリーというよりは大手ビールの傘下という認知になってしまいましたが、それでも味わいは当時のまま。公式自ら「私たちはペールエールを造るために生まれてきた。(We were born to make Pale Ale)」という、クラフトブルワリーが作る本当にうまいビールのランクインとなります。
麦芽がどうの、ホップの種類がああだこうだ、など多くのこだわりがありますがそれは個別のページを参考いただくとして、とにかくすごいのは複雑かつ絶妙なバランスのにより多方向から口の中を襲うその味わいです。飲むごとに新たな味の発見がありあっという間に飲み干してしまいたくなるところをぐっとこらえ、何とかゆっくり飲み、やや温度が高めになったところで再度口へ含めば香りとともにとんでもない華の広がりに驚くことでしょう。
何としても飲んでいただきたいです!
詳しくはリトルクリーチャーズ ペールエールのページへ!
第9位 ジェームズスクワイア ワンフィフティラッシュ ペールエール
総合評価
4.58
ジェームズスクワイア ワンフィフティラッシュ ペールエール( James Squire ONE FIFTY LASHES PALE ALE)
味わい | すっきりかつモルト感 | アルコール度数 | 4.2% |
スタイル | ペールエール | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はモルトショベルブルワリー |
おすすめビール第9位。こちらもオーストラリアを代表するクラフトブルワリーの一つ、生ける伝説のブルワー、チャールズ(チャック)ハーン博士が立ち上げたモルトショベルブルワリーからジェームズスクワイア ワンフィフティラッシュ ペールエールです。
「ハーン博士」、「モルトショベルブルワリーという名前」、「本ビール製品の名前由来」、などなどこの手の話は話始めるととても長くなってしまうのがブルワリー及びそれらが作り出す作品たちでございますので、その辺りはモルトショベルブルワリーのページに譲るといたしましょう。
さてこの9位とその上の8位と、ペールエールが2品並んだ結果となりました。8位のリトルクリーチャーズペールエールが複雑で非常にホッピーなビールとすると、こちらはストレートな味わいかつ落ち着いたモルティーと言うことができ、どちらかというと対局な味わいを見せます。いや、もちろんペールエールならでわのホッピー加減はあります。実際、素材にもアマリロ、ウィラメット、ネルソンソーヴィン、ギャラクシなどのホップが使用されていますし飲み始めのフルーティネス、これも見逃せません。しかし飲んでみるとわかるのですが後から来るやさしい麦芽感、パンやビスケットをどこか思わせる穀物感、これらの統一加減がモルティーと感じさせてくれるのです。
これらの柔らかな口当たりが、あなた全体をやさし~くそしてギュっと包み込み、日頃ストレスに追われて擦り切れた心を癒してくれる本当にやさしい存在。
こんなビール飲んだことありますかっ?!
いいから早く飲んでください!私からは以上です。
詳しくはジェームズスクワイア ワンフィフティラッシュ ペールエールのページへ!
第10位 グレートノーザンブルーイング コー オリジナル
総合評価
4.52
グレートノーザンブルーイング コー オリジナル(Great Northern Brewing Co. Original)
味わい | 超定番ラガー | アルコール度数 | 4.2% |
スタイル | ラガー | メーカー | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ |
おすすめビール第10位、あー、これ来ちゃいましたね。これ。。10位ですか。。これ。。いっちゃいますかねー。
とのっけからやややる気が見られない紹介。
はい。このビールは2022年にオーストラリアのド定番VBや、XXXXゴールドを抜き、新たにオーストラリアビール全製品の頂点に君臨、売り上げ1位を取得する事となった製品です。この紹介ページでランクインするのも当たり前と言えば当たりまえ。しかしこれVBと同じメーカーから出てますし、なんなら対抗メーカーの定番品XXXXゴールドを打ち破るためにむりくり打ち出した感が若干あるんですよね。そこがあまり好きになれない品なんです。
しかしこれは個人の好き嫌いで語ってよい問題ではありません。正しく評価をするべきでしっかりご紹介していきます。
とやる気を取り直して簡単に言えば上記のような位置づけなのですが、実はかつてクイーンズランド州に存在した「ケアンズ・ドラフト」と呼ばれるビールのリバイバル的な位置づけとして販売。XXXXゴールドに迫る軽い飲み口、さっぱり感、これにフルーティな後味が大変心地よく、チクショー、大手のなんでもないビールのはずなのに、やっぱりうめーじゃねぇかぁ~。となってしまうんです。
こちらは味わいどうのというよりやはりゴッキュンゴッキュンと次から次へとホイホイ流し込むそんなガブ飲みビール。と思いきや、それにしては少しもったいないくらい本当に透き通たラガーです。
詳しくはグレートノーザンブルーイング コー オリジナルのページへ!
第11位 ジェームズボーグズ プレミアムラガー
総合評価
4.49
ジェームズボーグズ プレミアムラガー (JAMES BOAG’S PREMIUM LAGER)
味わい | すっきりかつモルト感 | アルコール度数 | 4.6% |
スタイル | ラガー | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はジェームズボーグブルワリー |
おすすめビール第11位。タスマニアに存在するブルワリー、初のランクインとなりました。第4位、プレミアムラガーの代表カールトン・クラウンラガーと双璧を成すプレミアムラガー、ジェイムズボーグズ プレミアムラガーです。
本ブルワリーは1883年、初代の操業から三代目まで家族経営にて丁寧に仕事をこなしてきました。その後大手ライオンに買収されてしまいますが、今もその精神を余すことなく踏襲し続けています。特にフラグシップのプレミアムラガーは初代及び二世のジェームズボーグズの思い、技術が惜しげもなく投入されたまさに渾身の一滴と言えます。
タスマニアが生み出す、澄み渡る水によりじっくり仕込まれた最上級のこのラガーは地球の向こう側が見えるほどの透明感を感じさせることでしょう!
時間をかけて仕込まれたこのラガーの味わいは大手大量生産のそれとはまったく異ななりまして、多方面から押し寄せる立体的なフレーバー、香り、味わい、苦味、余韻、まさに一口目から最後の一滴まで楽しませてくれます。本製品もラガーながらフルーティー加減が特徴で終始暖かい気持ちで楽しんでいただけること間違いなし!
これがタスマニアの実力。奇をてらった飛び道具は無いが美しいまでに良い仕事をしたラガー。絶対に味わってほしいのです!
詳しくはジェームズボーグズ プレミアムラガーのページへ!
第12位 ハーンスーパードライ
総合評価
4.48
ハーンスーパードライ(Hahn Super Dry)
味わい | 極められたドライ感 | アルコール度数 | 4.6% |
スタイル | ラガー | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はトゥーイーズブルワリー |
おすすめビール第12位は、オーストラリアの2大ドライ製品のもう1品、オーストラリアに「ドライ」なるジャンルを確立させたハーンブランドのフラグシップ製品、ハーンスーパードライです。
日本でドライビールと言えばスーパードライ以外にはもはや存在しないと言っていいのではないでしょうか。しかしオーストラリアには2品存在しています。1つはドライジャンル売り上げNo.1を誇り本ランキングの第5位に登場しているカールトンドライ、そしてもう1つがこのハーンスーパードライとなります。詳しくはハーンスーパードライのページに記載されておりますが本製品はオーストラリアのビール界に「ドライ」のジャンルを根付かせるきっかけを作った製品。オーストラリアのビールの中でもしっかりと定番の地位を確立しています。
さて味わいなのですが本製品は極まるドライ感をとことんまで追求した製品と言えます。第5位のハーンスーパードライはさっぱりな辛口感と表現することができますが、こちらはさらにその先を行く感じのドライ感。悪く言えば味がないと言えなくもないですが、普段IPAやペールエールなど芳醇うまくち系に慣れてしまい、もはやそんなフルモルティー、フルホップ感につかれた喉を癒すにはまさにもってこい。リフレッシングを求めてサッとグラブするには本当に最適な製品、オーストラリアの人々に受け入れられるのもうなづけます。
詳しくはハーンスーパードライ(Hahn Super Dry)のページへ!
第13位 レッドバック
総合評価
4.47
レッドバック (REDBACK)
味わい | 複雑なヴァイツェン | アルコール度数 | 4.7% |
スタイル | オーストラリアンサマーエール ベルギー小麦ビール | メーカー | メーカーは カールトン&ユナイテッドブルワリーズ 醸造所は マチルダベイブルーイングカンパニー |
おすすめビール第13位。オーストラリアで最も有名なクラフトブルワリーを一つ上げなければならないとしたらここが選ばれるであろうマチルダベイブルーイングカンパニー。そんなブルワリーがお届けする、これもクラフトビールの代表格、クラフトビールなのに超メジャーで味わいも超絶おいしいレッドバックです。
発売時期が1987年とずいぶん昔ではありますが、昔の味わいそのままに今もクラフトビールの代表格として君臨し続ける品となります。当時にしては珍しい命名でオーストラリア人の印象にも残ったことでしょうが、それにもまして当時珍しいヴァイツェンスタイルで完璧なまでの旨いビールを提供できたことで瞬く間に知れ渡りました。
オーストラリアに住む日本人にもやはり有名でこれを飲まなきゃオーストラリアに来た気がしないという人もちらほら。
味わいなのですが、公式が「オーストラリアンサマーエール&ベルギー小麦ビール」スタイルというだけあって単にうまい小麦ビール(ヴァイツェンスタイル)というだけではなく、オーストラリアを思わせるフルーティーなエール感がしっかり出されています。その複雑さは飲み進めるごとに、また入手したコンディションによっても様々に変化しいつも私たちを楽しませてくれるでしょう。クリーミーな泡やまた思いのほかしっかりとした麦芽の下支えも飲んでいて楽しい。
オーストラリアに行くならレッドバックも必ず飲もう!
詳しくはレッドバックのページへ!
第14位 ピュアブロンド ウルトラ ローカーボ ラガー
総合評価
4.45
ピュアブロンド ウルトラ ローカーボ ラガー (PURE BLONDE ULTRA LOW CARB LAGER)
味わい | 軽い飲み口さっぱり系 | アルコール度数 | 4.2% |
スタイル | ラガー | メーカー | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ |
おすすめビール第14位。こちらもなぁ~ランキングに入っちゃったかぁ~という製品。ローカーボ系のビールは果たしてオージー*に受けるのでしょうか。受けるのでしょう。何せ、ピュアブロンドの発売開始は2004年とかれこれ20年近くも前なのに、2022年で売り上げトップ10に入る製品。もはやローカーボ系のド定番としてオーストラリア国内で認知されているわけです。
*オーストラリア人の事を親しみを込めて呼んだ愛称。オーストラリア人自身も自分たちの事をオージーと呼びます
ローカーボ、カロリーオフと言えば、ともすれば味わいが薄くなりがちで素材も適当でシャビシャビなものが出来上がってくるのではという印象があるかもしれません。しかし本ピュアブロンドにおいてはそんなことは決して無く、素材も最上級のものを選択とこだわりを見せたとのこと。
実際飲んでみるとアルコール度数の低さも手伝って軽い印象であることは間違いないのですが、それでも麦芽の香りは柔らかにかに感じられホップの香り、やさしいハーブ系アロマが分かるほどです。おやおや、という印象のもとすいすいと流れるように飲み続ければなるほど、本製品がいかにピュアなビールであるかを思い知ることでしょう。20年間の歴史が築いてきたオージー定番品の1つであることは伊達ではありません。
真夏の暑い時期、昼間から一杯、食事をメインにビールはサブに、このようなオケージョンには間違いなくパーフェクトビァ・フォー・ユーであること間違いなし。
詳しくはピュアブロンド ウルトラ ローカーボ ラガーのページへ!
第15位 スワンドラフト
総合評価
4.43
スワンドラフト(Swan Draught)
味わい | 飲みやすさ最高のバランス | アルコール度数 | 4.4% |
スタイル | ラガー | メーカー | メーカーはライオン 醸造所はスワンブルワリー(Swan Brewery) |
おすすめビールランキング最後、第15位を飾るのは西オーストラリアを代表するブルワリー、スワンブルワリーが打ち出すスワンドラフト。
オーストラリアには各州にはそれぞれアイコンとなるビールが存在します。例えばクイーンズランド州ならばXXXXブランド、ニューサウスウェールズ州ならばトゥーイーズブランドがあります。そして西オーストラリア州を代表するビールにはスワンドラフトと、エミューシリーズの2つが存在いたしまして、いずれもスワンブルワリーによって醸造されています。
本製品はそのブルワリーで最も代表的なビールとなり、醸造所が運営を開始した1857年からその製法を守り今でも古き良き味わいを見せています。
さてこの古き良きラガー飲んでみると大変にバランスがよいよくできたビールであることがうかがえます。ビールの見た目については、色は若干濃いめであるものの泡も特筆すべきところは無く、本当にどこにでもある大手ビールのそれですが、ワイルドな麦芽香がうかがえオーストラリアのビールだなという印象が伝わります。
飲み口はさっぱり目、それでもローカーボ系やミッドストレングスのそれとは違いあくまでフルストレングスフルフレーバーとしての飲み口は保ちつつ、思いのほかスイスイいけちゃうという印象。さすがスワンだ。
ホップの印象はあまりなくそれでいてパンのようなモルト香、ドライフィニッシュに加えかすかに立ち上るフローラル。
ただまとめるとやっぱり普通。めちゃくちゃ普通。でも普通の優等生ですよ、むしろいいぞコレ。大手ビール傘下のブルワリーが作るとは思えないできばえ。西オーストラリアのそこらにあふれ、気が付いたら手に取っているという存在で絶対に離れられない相棒になること間違いなし。
詳しくはスワンドラフト(Swan Draught)のページへ!
オーストラリアのお勧めビールランキング 総評
「オーストラリアビールガイド」独自の指標でオーストラリアビールのランキングをご紹介しました。
結果を見てみればすべての製品がオーストラリア大手メーカー1位、2位、3位から発売されている有名な品ばかりとなりました。(正確にはそれら大手が買収したクラフトブルワリーにて造られるものも存在しています。)
それでもこちらで紹介されている製品はオーストラリア国内では間違いなく超有名で圧倒的に売れ、ビール好きの皆が愛飲する銘柄たちでしょう。またこれらのほとんどはオーストラリアのどこへ行っても見つけることがかなり容易です。(スワンは難しいかも)このページで予習をしてオーストラリアのスーパーマーケットへ駆け込めば次々とこれらのビールに出会うことができるのはなんて素晴らしいことでしょうか。
日本やアメリカ、その他の国でもずいぶん前からIPAをはじめとした恐ろしくホップを効かせたビールが盛り上がっている状況です。それはこのオーストラリアのでも変わりません。オーストラリア全国に700あるといわれるクラフトブルワリー、その中には日本やアメリカ、イギリス、世界のどこにも負けない恐ろしい品がこれでもかと眠っています。
定番ビールのランキングはこのページに譲り、いずれはそういうぶっ飛んだビールの紹介もしていく予定でいます。どうぞお楽しみください。
最後にこのランキングには含まれませんでしたがオーストラリアでは超有名でどうしても紹介しておきたいブルワリーや製品を簡単に紹介して本ページを締めたいと思います。
それでは次回2024年のランキングでお会いしましょう。
本ランキングで紹介できなかった素晴らしいブルワリーやシリーズたち
- カスケードブルワリー及びそのブランド、カスケードシリーズ
現在営業を続けるブルワリーの中ではオーストラリア最古となる。 - カールトンドラフト (Carlton Draught)
オーストラリアの定番ラガー代表格の1つ - エミューエクスポート(Emu Export)
スワンブルワリーが造るもう1つのシリーズ。西オーストラリアではもちろん人気。 - フォスターズラガー (Foster’s Lager)
いわずもがな、オーストラリアが世界に誇るブランド。うまいのか?いや。理解してほしい。