MENU

SRM/EBCとは

目次

ビールで利用される数値について

ビールの特徴を説明するためにはいくつかの要素を考慮する必要がある。苦味や香りの種類、そしてそれらの度合い、色合い、またアルコール度数などが代表的なものとなる。これらは国際的に規格化された数値によって表現され、それにより客観的かつ統一的に品質の判断に利用されるのである。

その際に利用される数値は主に以下の4つとなる。

  1. IBU (国際苦味単位)
  2. SRM(標準参照法)
  3. EBC(欧州醸造所会議)
  4. ABV(アルコール度数)

このページではSRMとEBCについて紹介する

SRM(標準参照法)/ EBC(欧州醸造所会議)とは

SRMもEBCもビールの色を数値化して表すものとして利用されている。SRM、EBCの英語での正式名称はそれぞれ以下の通り。

  • SRM:Standard Reference Method (スタンダードリファレンスメソッド)
  • EBC:European Brewing Convention(ヨーロピアンブルーイングコンベンション)

SRMは米国醸造化学者学会にて用いられる値でアメリカを中心に、EBCはヨーロピアンの名前が示す通りヨーロッパを中心に利用されている。数値が小さいほうが色合いが薄く、数値が大きくなるほど濃い色合いを示す。
SRMの取りうる値は2~70までとなっておりEBCは約2倍(1.97倍)することで求めることが可能となる。

SRMを求める公式はかなり複雑になるが一番下に記載したため興味のある方は参照ください。

下の表が、主な数値と対応するビール色合いである。

 SRM   EBC  ビールカラー
2 4   ペールラガー
3 6   ピルスナー
4 8    ヴァイツェン
6 12    アメリカンペールエール
8 16   セゾン、バイスビア
10 20    イングリッシュビター
13 26    イングリッシュストロングエール
17 33   アンバーエール、ダーク・ラガー
20 39    ブラウンエール
24 47   ポーター
29 57  
35 69   スタウト
40 79    フォーリンスタウト
70 138   インペリアル・スタウト

SRMの求め方

SRM = 1.4922 × (D^0.6859)

D = (Plato / (258.6 – ((Plato / 258.2) × 227.1))) + 1

Platoはプラート値といわれ、20世紀の初頭にドイツの科学者Plato氏によってBallingという値を修正して作られたもの。
Balling(バリング)は、19世紀中ごろチェコの科学者Balling氏によって造られた値で、水溶液の中にショ糖がどれくらい含まれているかを表す単位。この値には誤りが認められたため、それをプラートが修正した。

目次