基本情報
名称 | カールトンドライ(Carlton Dry) |
産地 | ビクトリア州 メルボルン |
ビアスタイル | ラガー |
アルコール度数 | 4.5% |
IBU | 12 (公式発表無し) |
EBC (SRM) | No Data |
タイプ | フルストレングス |
醸造所 | カールトン&ユナイテッドブルワリーズ Carlton & United Breweries (CUB)(通称「CUB」) |
カールトンドライ概要説明
カールトンドライはオーストラリア最大のブルワリー、カールトン&ユナイテッドブルワリーズ(通称CUB)が放つフラグシップブランド「カールトン」シリーズの中の1商品。
2006年頃からオーストラリアに訪れた「ドライビール」の波に乗り、オーストラリアの定番ドライ製品の位置づけを確保、ドライ製品の中では売り上げナンバーワンであり、またオーストラリア国内全ビール販売の中でもトップクラスの売り上げを誇る。
本製品、元々はオーストラリアでドライの大ブームが来る10年程前、1997年にカールトンプレミアムドライ(Carlton Premium Dry)の名で同ブルワリーの看板商品であるカールトンドラフトの派生商品として販売が開始された。
オーストラリア国内では当時、ビール製品に対して「ドライ」の名前に対してほとんどなじみがなく、ドライ製品にたいして全く力を入れていなかった。
本カールトンドライにおいても、ラベルや製品の位置づけ等も曖昧な製品であった感は否めなかったが、2006年に対抗企業ライオンネイサン(現在のライオン)傘下のハーンブランドからハーンスーパードライが発売されると一気にドライのブームが訪れた。
慌てたCUBは2007年に現在のカールトンドライと名前を変更。より攻撃的に、リフレッシングにまた低炭水化物(低糖質)を売りにし、大体的に新たなマーケティング戦略を打ち出し幅広い世代やマーケットへの拡大を目指していった。
2007年から広く展開されたテレビコマーシャルや広告では「ほかに類を見ないドライ(DRY LIKE NO OTHER)」を合言葉にし、カールトンドライの前では水でさえよけていってしまうというコンセプトを映像にて表現した。その後オーストラリア国内でも「ドライ」のジャンルは確立されこの「カールトンドライ」も定番商品として根付いていった。
ドライという名が一般的になったことで今度はシリーズを更に細分化、カールトンの中でも「ドライ」というシリーズを新たに形成、基本の定番品は 本製品「カールトンドライ」のみとしつつもシリーズとしてその時代に合わせた幾つかの商品をラインナップしていくこととなった。
2022年現在このドライシリーズとして販売されている商品は
- カールトンドライ
- カールトンドライ ピールズ(CARLTON DRY PEELS)
の2種類のみとなるが過去には
- カールトンドライ ハードラガー(Carlton dry hard lager)
- カールトンドライ フュージョンライム (Carlton Dry Fusion Lime)
- カールトンドライ フュージョンレモン (Carlton Dry Fusion Lemon)
- カールトンドライ フュージョンブラック (Carlton Dry Fusion Black)
- カールトンドライ ウィズ ナチュラルライム(CARLTON DRY WITH NATURAL LIME)
- カールトンドライ ナチュラルライム(CARLTON DRY NATURAL LIME)
などを打ち出していた。
カールトンドライの味わい
味わいはカールトンドラフトのそれを引き継いでいるものの極めて辛口のドライフィニッシュに仕上げてあり、かなり日本人向けと言える。
このビールが発売された当初は、やはり一部のオーストラリア人にはあまり受けがよくなかった。確かにドライだが、それだけだ。甘みや香りが強くない。そんな評価をする人たちもいた。
現在はこれこそがドライビールの楽しみ方なのであるという認知がある。
グラスに注いでみると比較的泡は少な目であり香りもそれほど強くはなく、甘み系のにおい等は一切ない。どちらかというと生ビールのような生々しさ。肉っぽく、鉄っぽくそして麦っぽい。
味わいもやはり甘み等は全くなく辛口ドライであり、香りと同じように生々しさを残す。
どこか鉄っぽくミーティー、穀物感がありワイルドだ。甘みは無いといったが、麦芽的優しさのどことない自然な、やはりこれは甘みと言うのがいかもしれないが、そんな風をどこかに感じる。
苦味もかなり抑え目で全体的にクリーンでクリスプ。この感じはオージーもにも好印象だ。全体的にはよく仕上げてあるビールでオーストラリアのなかでまさにスタンダードなドライビールの王道。
好印象である。