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マウンテンカルチャービアカンパニー

マウンテンカルチャービアカンパニー
  • 2019年、ニューサウスウェールズ州、カトゥーンバにて、DJ・マクレディとハリエット・マクレディ夫妻によって創業された独立系クラフトブルワリー
  • 創業から間もなく、クラフトビールファンの間で高く評価され、特に代表銘柄の「Status Quo Pale Ale」が大きな注目を集める
  • 国内最大のビール品評会でStatus Quo Pale Alleが、2022年~2024年と脅威の3年連続でナンバーワンの座を獲得
目次

マウンテンカルチャービアカンパニー 概要

マウンテンカルチャービアカンパニー(Mountain Culture Beer Co)は2019年、DJ・マクレディ(DJ McCready)とその妻ハリエット(Harriet McCready)によって、ニューサウスウェールズ州の有名な観光地、ブルーマウンテンズ(Blue Mountains)*1、カトゥーンバにて創業されたクラフトブルワリーである。
DJはもともとアメリカ、コロラドにあるクラフトビールの名門、オスカー・ブルース・ブリュワリー(Oskar Blues Brewery)などで修行した経験を持つ醸造家であり、2014年にオーストラリアへ移住後、妻のハリエットと共に山の中に理想のブルワリーを立ち上げるという夢を形にした。
創業当初は、オーストラリア大手のレンタルビデオチェーン、シビック・ビデオ(Civic Video)*2の店舗を改装した非常に小さなブルワリースペースでスタートしたが、瞬く間に人気を集め、2021年2月にはカトゥーンバとシドニーの中間程度にある街、エミュープレインズ(Emu Plains)に大型の第2醸造所&タップルームをオープン、2024年11月にはシドニー中心部への初進出となる第3の醸造所兼バーをレッドファーン(Redfern)にてオープンした。
その成長は毎年33%の売上増と驚くべきスピードを見せ、2024年では年間醸造量が300万リットルにのぼり、あっという間にオーストラリアで最も有名なクラフトブルワリーの1つへと上り詰めたのだ。
*1: ブルーマウンテンズはシドニーから西へ約100kmのところにある。
*2: 1985創業のオーストラリアで2番目に大きいレンタルビデオチェーン。残念ながら2023年に廃業した。

マウンテンカルチャービアカンパニー
シビシビックビデオを改造したカトゥーンバにある伝説の醸造所

Mountain Cultureの名は、「山の文化」としての自然との共生や、冒険、自由な精神を象徴しており、まさにその名の通り、自然とビールを愛する人々に支持されている。
また、本ブルワリーはインターネットを活用したマーケティングにも力を入れている。InstagramやFacebookなどのSNSでは日々の限定ビールや裏側の製造風景が発信され、多くのファンを惹きつけている。もちろんオンラインストアでの販売にも抜かりがない。

ビールの品質においては誰もが認めるものとなっており、特にオーストラリア、クラフトビールの品評会として最も知名度が高いGABS Hottest 100において「Status Quo Pale Ale」が2022年、2023年、2024年と連続して1位を獲得するなど、かつてないほどの実力を見せつけ、多くに人気を兼ね備えたブルワリーとして確固たる地位を築いている。

また、2023年にはアメリカを代表するクラフトブルワリーの1つ、シエラネバダ・ブルーイングとのコラボレーションビール「Summer Pale Ale」を発表し、国際的にも注目を集めた。 またオーストラリア国内では、これまで多くの有名クラフトブルワリーが大手に買収されてきたが、このマウンテンカルチャーは現在も独立を貫いており、どの大手ビール会社にも属していない。今後、ますますの発展が期待される。

マウンテンカルチャーのフィロソフィー

Mountain Cultureという名前は、単なる地名や景観の美しさを指すだけでなく、「冒険心」「クラフトマンシップ」、そして「地元コミュニティとのつながり」といった、山に根付く価値観そのものを象徴している。
創業者のDJ・マクレディ氏は、アメリカのクラフトビール文化で培った経験を活かし、マウンテンカルチャーならではのアプローチでビール造りを行っているが、酵母やホップの選定には特に強いこだわりを持ち、海外から特別な酵母株を取り寄せるほか、一般には流通しないような希少なホップも積極的に採用している。また、未加工の麦芽を用いるなど、素材本来の力を引き出す醸造スタイルを貫いている。
ブルーマウンテンズの大自然に囲まれたカトゥーンバという土地は、彼らのビール哲学にも大きな影響を与えており、清冽な水を活かすために逆浸透装置を導入し、水質やpHレベルにまで気を配った緻密な設計を行うことで、より洗練された味わいを実現している。すべての工程には、「一杯のビールでその人の一日をより良いものにする」という揺るぎない理念が通底している。

オーストラリア、ブルーマウンテンズ
オーストラリア、ブルーマウンテンズ(スリーシスターズという有名な岩)

マウンテンカルチャーの主な定番ビール

マウンテンカルチャービアカンパニー
マウンテンカルチャーのビール

マウンテンカルチャー(Mountain Culture)では、年間を通じて多くの限定ビールを発表しているが、以下に代表的な定番製品および人気商品の一部をご紹介しよう。

ステータスクオ・ペールエール(STATUS QUO Pale Ale) (アルコール度数:5.2%)

マウンテンカルチャーの代名詞となる代表作であり、今やオーストラリアを代表するペールエールの1つと言われる。スタイルそのものは日本ではやや馴染みの薄い「ニューイングランド・ペール・エール(NEPE)」に分類される。トロピカルフルーツを思わせるフレッシュな香りと、なめらかな口当たりが特徴で、ホップの個性と飲みやすさを両立した逸品、濁りのあるヘイジーさもかっこいい。(上写真、左)

カルト・アイピーエー (CULT IPA) (アルコール度数:6.8%)

濁りのある黄金色が美しいニューイングランド IPA(NEIPA)。マンゴーやパッションフルーツを想起させるジューシーなアロマが印象的で、苦味を抑えたスムースな味わいが特徴。NEIPAファンにはたまらない、華やかで濃厚な一杯。(上写真、真ん中)

シーニックルート・ヘイジーペール(Scenic Route – Hazy Pale) (アルコール度数:4.0% )

軽やかな飲み口と低めのアルコール度数が特徴のセッションスタイルのヘイジーIPA。ピーチや柑橘を思わせる爽やかなアロマに、やわらかく滑らかな口当たりが重なり、日常のひとときに寄り添う一杯となっています。軽快さとホップの個性をバランスよく両立しており、アウトドアやハイキング後のリフレッシュにも最適。(上写真、右)

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