ウエストエンドブルワリー(WEST END BREWERY)概要

ウエストエンドブルワリーは南オーストラリア州(South Australia)の州都、アデレード(Adelaide)の中心地から北西へ約5km場所、スバートン(Thebarton*)に本拠地を置くビールブルワリーでライオン社により保有されている。
*英語の発音ではどちらかと言うと「セバートン」に近い発音となる。
本ブルワリーについての詳しい内容は「過去に存在した醸造所、ビール会社」の項目「サウスオーストラリアブルーイングカンパニー」を参考にしていただきたいが本ページ内では概要を紹介する。
サウスオーストラリアブルーイングカンパニーは2つの醸造所を保有しており1つはサザークブルワリーで主にサザークブランドを醸造、もう1つがこのウエストエンドブルワリーで主にウエストエンドブランドを醸造していた。
1859年に醸造業者のコンソーシアムによって、アデレードの14番目として設立されたこのブルワリーは当時発売されたWest End Ale(ウエストエンドエール)が爆発的な人気を獲得し大きく発展していった。
その後も多くのブルワリーやワイン会社を吸収し成長を続け1938年にライバル会社ウォーカービルコーポレーティブブルーイングカンパニー(Walkerville Co-operative Brewing Company)を買収するとともに、同社のビールブランドサザーク(Southwark)を獲得後、その地位を不動のものとした。
1992年、オーストラリアビール寡占企業の1つライオン(Lion)に吸収された後にも本ブルワリーにて醸造を続けてきたが押し寄せる時代の波には勝てず、2019年にラインがブルワリーの閉鎖を発表。2020年、アデレードが誇るウエストエンドブルワリー 、その161年の歴史に幕が下ろされた。
