マチルダベイブルーイングカンパニー(MATILDA BAY BREWING COMPANY)概要
マチルダベイブルーイングカンパニーはオーストラリア、かつては西オーストラリア州、現在はビクトリア州、メルボルン郊外、ワイナリーでも有名なヤラ・バレー(Yarra Valley)(正しくはヒールズビル(Healesville)と呼ばれる街)に本拠地を置くビール醸造所。現在でも西オーストラリアのイメージが強く頻繁に「西オーストラリアのビール」と表現される。
1984年に創業を開始。第二次大戦後に建てられたブルワリーとしては初めて、またオーストラリアで最初に立ち上げられたクラフトブルワリーと言われている。
現在オーストラリアに多数存在するクラフトブルワリーに大きな影響を与え、本ブルワリー登場後、オーストラリア国内に多くのクラフトブルワリーが誕生するきかっけを与えた。
1990年にカールトンアンドユナイテッドブルワリーズ(CUB)によって買収、保有されている。
しかしながら運営形態としてはいまだ「マイクロブルワリー」という位置づけで続けている小さな醸造所である。 (マチルダベイブルーイングカンパニーでは、自社の事を「クラフトブルワリー」と呼んでおり、それに従い、ビールも「クラフトビール」と表現される事が多い。)
上記の通り第二次大戦後にできたマイクロブルワリーの中では最も古く、CUBに保有されてしまったものの、マイクロブルワリーと認知されるブルワリーの中では最も有名と言える。
もともとは西オーストラリア州のフリーマントル(Fremantle)という地域にあった有名なホテル、セイルアンドアンカーホテル(Sail and Anchor hotel)のためだけに最高のビールをつくり、卸す事を目的として始められた小さなブルワリーであった。
一般的なビールとは一線を画したユニークなしかしながら丁寧に作られたビールは次第に人気になり、5年後の1989年には本格的な醸造所を立ち上げるまでに成長した。
常に新しい味を追い求め、ビールへのチャレンジを 続ける事で新しい風を巻き起こしてきたこちらのブルワリー、小麦で作られたレッドバック(Redback)はフルーティーに仕上げられ今でも自社のフラッグシップ商品の1つ、現在は廃版となってしまったがビーズニーズ(Beez Neez)はハチミツが使われたラガー、ルーフトップレッドラガー(Rooftop Red Lager)は真っ赤な色が特徴のラガー(こちらも廃版)。異論もあったが何よりも見た目や奇をてらううわべだけ繕ったビールでないことは飲めばすぐにわかることだった。
こちらの作るビールが国内外の多くの品評会やコンテストで数々受賞した事もそのクオリティーの高さをを証明している。
ビール作りに対する並々ならぬ情熱はオフィシャルサイト内でもフィーチャーされており次のような文章を残したこともある。 「次はどのようなビールが訪れるだろうか?1つだけ確かなことは、それは議論を巻き起こすようなものになることだ。普通ではない、少し奇妙なものになるかもしれない。」
是非とも確認していただきたい。
ビールの名前の多くは動物になぞらえて考え出されている。ドッグボルター(Dogbolter)は犬(Dog)、レッドバックはオーストラリアに棲息するセアカゴケグモの名前、ビーズニーズは蜂を意味するBeesから、ファットヤック(Fat Yak)は太った牛を意味している。
マチルダベイブルーイングと同じような方向性のマイクロブルワリー、こちらも小さいながら有名なのだが、に、リトルクリーチャーズブルワリー(Little Creatures Brewery)がある。
こちらはマチルダベイブルーイングカンパニーの社員や株主達で2000年に立ち上げられ若い会社ではあるが、物凄く香り高いビールを作る事ですでにオーストラリア中で有名となっている。