トゥースアンドコーリミテッド (Tooth and Co. Limited)(ケントブルワリー(KENT Brewery))

TOOTH AND CO. LIMITED(トゥースアンドコーリミテッド)概要

トゥースアンドコーリミテッドはオーストラリア、New south Wales(ニューサウスウェールズ州(NSW)のシドニー中心地に程近い場所に本拠地をおき、Kent Brewery(ケントブルワリー)を長きにわたり運営してきた企業。1835年に創業を開始したオーストラリアにとってはかなりの歴史あるブルワリーでニューサウスウェールズ州では主要な役割、地位を占めた。
(ブルワリーは歴史的にもかなりふるい場所のひとつなため、オーストラリア国内でもとても有名である。)

トゥースアンドコーは醸造のみならず農業や不動産業、バンキングに至るまで幅広い企業活動を行っていたため、景気の変動により幾度となく訪れた危機に見舞われながらもなんとか運営を続けていた。しかしながら迫り来る時代の流れに勝てず1981年には別企業に吸収されてしまった。
残ったケントブルワリーは1983年にカールトン&ユナイテッドブルワリーズ(CUB)によって買い取られ醸造所としての運営を続けていった。

ケントブルワリーは数多くのビールをケントブランドの名のもと製造販売していた。CUBは醸造所の買収後もケントブランドのビール製造を続けていたのだが次第にその数が減っていった。かわりにCUBの主要商品であるヴィクトリアビターや、フォスターズラガーなどの主要商品の醸造の一部を同ブルワリーで開始したのであった。ケントの名を冠するビールはとても素晴らしい出来栄えだったため多くの人々から惜しまれていた。
その後もケントブランドの商品は数を減らし続け、現在市場に出回るもので「ケント」の面影を残すものはたった2つとなってしまった。
1つは「KBラガー」という商品。
もうひとつは「Resch’s Lager(レシャスラガー)」である。

KBラガーはKent Brewery(ケントブルワリー)の頭文字からその名が付いたものである。
選びぬかれたモルトを使用、苦味を抑えてフルティーな味わいを実現したラガー。 レシャスラガーは元々Resch’s Waverley Brewery(レシャスウェーバリーブルワリー)にて製造されていたが、同ブルワリーはケントブルワリーにて買収され、その後「レシャス」ブランドの名のもと製造が続けられていた。
ケントブルワリーも残念ながら2005年には完全閉鎖されてしまいシドニーのほぼ中心地に位置するアイコン的な醸造所でのビール製造に幕が下ろされてしまった。
多くのひとたちが残念に思ったが時代の流れと諦めた。
レシャスウェーバリーブルワリーについての補足をする。
こちらは通称単に「レシャスブルワリー」と呼ばれてり1879年別の場所で醸造所を運営していたEdmund Resch(エドマンドレッシュ)によって立ち上げられたResch’s Ltd(レシャスリミテッド)が保有した醸造所である。
最初はシドニーのボンダイジャンクションとよばれる場所にもたもとあったウェーバリーブルワリーを買いとり創業開始。その後は同じくシドニーのレッドファーンという場所に新たにビール工場を立ち上げ本社機能もそちらへ移動、運営を続けていた。 レシャスの作るビールはものすごくクリアでピュアな味を持っておりニューサウスウェールズ州内では絶大な支持を獲得していた。特にレシャスピルスナーは一部熱狂的なファンもいるほどの出来栄だった。

話をもどしてケントブルワリーについて、現在オーストラリアのビールシーンでもはやレジェンド的存在となっているDr Charles “Chuck” Hahn(チャールズ(チャック)ハーン博士)がケントブルワリー製造部門のマネージャーとして働いていた。
彼はケントブルワリーがなくなったあと1986年に同じくシドニーの中心地に程近いところCamperdown(キャンパーダウン)にHahn Brewery(ハーンブルワリー)を立ち上げた。
ハーンブルワリーは1993年には巨大ビール企業Lion Nathan(ライオンネイサン)に買収されたが、現在でもブランド「ハーン」のシリーズとして販売が継続されており、人気も高い。
ケントブルワリーの跡地はその後ライオンネイサンからフォスターズグループに売却されたが2005年にはフォスターズグループもその地を手放してしまった。 現在ではさらに再開発が進み商業施設が建設されている。

コメントは受け付けていません。