ビールの種類

醸造方法によるビールの分類はたった3種類のみ!

このページでは、製法、醸造方法によるビールの分類を説明する。

まず最初に、ビールを醸造の方法により分類した場合、その種類はたったの3種類しかない。
それらは:

・上面発酵 (Top fermented)

・下面発酵 (Bottom fermented)

・自然発酵 (Spontaneous fermentation)

の3つである

実際は上記3つの製法の中にもいくつにも分類が存在しており、細かい所まで掘り下げれば非常に多くの種類が存在する。
詳細な分類やその内容については、専門書籍や該当のウェブサイトを参照していただくとして、ここでは主にオーストラリアで飲まれているビールの分類に絞って紹介していく事とする。
また、上面発酵や下面発酵など、醸造方法に寄って分類できない「ドライ」や「ドラフト」といった種類も存在するためそれらについても紹介していく。

以下このページで紹介する内容の目次。

1.上面発酵

  • 1-1. ALE(エール)
  • 1-2. PALE ALE(ペールエール)
  • 1-3. AMBER ALE(アンバーエール)
  • 1-4. AUSTRALIAN PALE ALE (オーストラリアンペールエール)
  • 1-5. DARK ALE(ダークエール)
  • 1-6. INDIA PALE ALE (インディア・ペール・エール)(通称 IPA(アイ・ピー・エー))
  • 1-7. STOUT(スタウト)
  • 1-8. PORTER(ポーター)
  • 1-9. BITTER(ビター)
  • 1-10. WHEAT BEER(小麦ビール)(白ビール)

 

2.下面発酵

  • 2-1. LAGER(ラガー)
  • 2-2. PILSENER(ピルスナー)

 

3.その他の分類

  • 3-1. DRY(ドライ)
  • 3-2. DRAUGHT(ドラフト)
  • 3-3. FLAVOURED BEER(フレーバードビア)

 

 

1.上面発酵

上面発酵とは、上面発酵酵母を利用して作られるで、ビール醸造、発酵過程で酵母が液体上面に浮かぶことからこの名がついた。
上面発酵のビールは、ビールの醸造としては比較的高めの温度、20度前後で発酵がすすむ。そのため酵母の活動も盛んになり、短い 時間での発酵が可能となる。
酵母の活動が盛んな為の、その過程で発生する炭酸ガスも多量のものとなり結果、酵母が液体上面に浮かび層を作る。これが上面発酵といわれるゆえんだ。

醸造の為の酵母には出芽酵母が使用される。
醸造に関していえば上面発酵のもののほうが下面発酵のものより容易に行うことができた為19世紀ごろまではビールといえば一般的に上面発酵で作られたものをさしていた。
さらにこの上面発酵で作られたビールは下面発酵特別してエールと呼ばれていた(エールに関しては後述)。

上面発酵ビール(エール)の特徴として、その昔はホップを使用せずに製造していた事があげられるが、現在では苦味や香りを加えたりビールの特徴付けとしてホップが使用される。
味わいに関して言うとその一番の特徴としてまずは強烈な香りがあげられる。様々な花や、ハーブ、ティー、香水等とも表現され、その種類にもよるが非常に複雑で甘い香りが立ち上るのだ。
実際に飲んでみても甘味、酸味、苦味のバランスは種類によってちがうものの、複雑に絡み合い深いコクをもつ豊かな味を感じることかできるのが特徴だ。

日本国内で消費されるビールのほぼ全てがラガータイプの「ピルスナー」というものに分類されるため、初めてエールを飲む人にとっては衝撃的でさえある。
上面発酵で作られたビールはその発酵される温度の20度前後で飲むのが風味や香りが立ち上り最も旨いとされている。事実、海外では常温に近い温度でも飲まれている。

しかし、当然冷やして飲む人もいれば、冷やして出される店も多い。日本国内ではぬるいビールをのむ習慣が無いため冷やして飲まれることがほとんどである。

 

1-1. Ale(エール)

エールとは上面発酵で作られたビールの総称のことである。上面発酵で作られたビールとエールとは同意語と考えてよい。

上記、上面発酵の欄で述べているとおり味や香りがラガービールよりも強く、特にフルーティーという言葉が最も的確にエールを表しているといわれる。

その風味は洋梨であったり、柑橘系フルーツであったりとさながら白ワインを思わせる形容があるほどで。

また深いコクはスッキリと飲ませるラガービールとは全く異なりとても深い味わいが特徴である。

その昔は、ホップが加えられているものをビール、そうでないものをエールと呼び分けていたが現在ではこのルールは存在しない。

エールの中にも多くの種類が存在する。代表的なもので「ペールエール」、「インディアペールエール(IPA)」、「ブラウンエール」、「ダークエール」などがある。代表的なエールは下でも紹介している。
またこれも下で紹介するが「オーストラリアンペールエール」という言葉はこのサイトならではの紹介となるだろう。

 

1-2. Pale Ale(ペールエール)

エールにも様々な種類が存在するのだが、その中の代表的な種類がペールエールだ。

ペールとは、「色合いが淡い」などの意味がある。その名のとおりペールエールは色の淡い麦芽を使用しつくられ、結果としてビールの色も淡いものになるといわれる。ただ現在の製品を見ると必ずしも色の薄いものばかりではなく、濃い目のものも多数存在する。

世界的に見てももかなりメジャーな部類に入り、生産量は非常に多い。
ペールエールの最大特徴は「香り」「苦味」「味わい」である
香りに関して言えば、高めの温度で発酵される際に非常に複雑な香りが生み出され、一言では「フルーティー」と表現されることが多く、またそれを紐解くとリンゴ、バナナ、洋なし、柑橘類、バナナ等やまたそれらが複雑に絡み合ったものであると言われる。
苦味に関しては使用されるホップの量が比較的多い為しっかりとした苦味の出ることが特徴となる。
最後に味わいであるが日本で飲まれる一般的なビールである「ラガータイプ」よりはストロングで濃い、コク深いものとなる。
日本のビールしか飲んでこなかった人に取っては非常に大きな印象をあたえることもある。

 

1-3. Amber Ale(アンバーエール)

普段ビールを飲まれる方にも普段聞き慣れない言葉かもしれないが、「アンバーエール」はオーストラリア国内ではペールエールとほぼ同意語として用いられることの多い言葉であると言われている。※1
ペールエールを単純にアンバーエールと表現することもあるようだが、一般的にはアンバーモルト等を使用しビールの色合いを琥珀色、深みのある赤みのかかったオレンジ色(深い銅のような色)に仕上げたものや、軽くローストした麦芽を使用することにより深い色合いを生み出すものの事を指す。
文字通りアンバーとは英語で琥珀(琥珀色)を意味する。

※1:実際にはオーストラリア以外、フランスや北アメリカ等でもアンバーエールという言葉が用いられる

 

1-4. Australian pale Ale(オーストラリアンペールエール)

一般的に言われるビールの分類としてオーストラリアンペールエールというものは存在しない。しかしながら海に囲まれた大陸で独自の進化を遂げた、オーストラリアとして一般的な特徴を持つペールエールがいつしかオーストラリアンペールエールと呼ばれるようになっている。
またブルワリーの製品名や、説明時状況に応じ単に「オーストラリアンエール」とよんだり「オーストラリスタイルのエール」等と表現されることがある。

実際に商品名としてオーストラリアンペールエールの名を持つものや、ビールの分類(スタイル)としてある製品をオーストラリアンペールエールであると紹介しているブルワリーが多く存在している。

製造方法や味わいについての具体的な定義は曖昧ではあるものの、一般的には苦味がやや強めでシャープな味わいそして色合いは一般的なペールエールよりも少し明るい、そしてクリスタルモルトが使われることが多いようである。
とは言うものの、ここは各メーカーが独自にその特色を打ち出しそれを「オーストラリアンペールエール(オーストラリアンエール、オーストラリアスタイルのエール)」と表現する。
オーストラリアのブルワリーが作ったビールを「オーストラリアンペールエール」であると主張すれば、それは間違いなく「オーストラリアンペールエール」なのである。

 

1-5. Dark Ale(ダークエール)

上面発酵で作られるビールのうち色が通常のものより濃いもの全般を指す。その色は茶色から真っ黒なものまで様々存在する。

ダークエールが持つダークカラーは大麦や大麦麦芽(モルト)を深くローストすることにより茶色から黒色になった原材料を使用するために発生。

ダークエールの中で特に有名なものは固有の名前がついており下で説明する「スタウト」や「ポーター」等が存在する。それらもまたダークエールの1種と言える。 それ以外に色の着いたものはビールメーカ等が独自にダークエールと名前をつけて販売することもある。

 

1-6. India Pale Ale (インディア・ペールエール)(通称 IPA(アイ・ピー・エー))

インディアペール・エールペールはその省略系から単にIPAを表記されることが多く「アイ・ピー・エー」と読まれる。
ペールエールの1種に分類されているがもう少し独立したスタイルのように扱われる事が多い印象を受ける。それほど世界的には認知されているスタイルだ。

その特徴は通常のペール・エールより華やかな香り、強烈な苦味、ストロングな味わいを持つことである。
インディアペール・エールが誕生した背景には18世紀頃、イギリスがインドを支配していた時代にまで遡る。
早くからインドへビールを輸出していたイギリスはその長い航行にいおいてより傷みにくいビールを求めていた。
その方法の1つとしてホップを多めに利用しまた発酵をしっかりと行うことにより保存性を高めたのだった。結果としてアルコール度数が高く、また苦味の強いビールが誕生した。

今日イギリスではインディアペール・エールというとアルコール度数の低いものを指すことが少なくないようだ。
しかしながらオーストラリアにおいては昔ながらのIPAを指すことが多く、アルコール度数は総じて高く苦味、香り共に強い製品が一般的である。

ちなみに世界で一番最初にインディア・ペールエールという言葉を使用したのはオーストラリアで最初に設立された新聞会社「The Sydney Gazette and New South Wales Advertiser(シドニー ガゼット アンド ニューサウスウェールズ アドバタイザー)」が1829年に発行した記事ではないかと言われている。
http://zythophile.wordpress.com/2013/05/14/the-earliest-use-of-the-term-india-pale-ale-was-in-australia/

またアメリカで栽培されるホップを使用しアメリカ国内で醸造されるIPAは「アメリカンIPA」と区別して表現されることも多い。

 

1-7. Stout(スタウト)

スタウトとは、ローストされたモルトや、大麦を使用してかつ基本的には、上面発酵にて醸造されたビールの事をさす。

よく「黒ビール」と混同されることがあるが、スタウトは上面発酵、黒ビールは下面発酵のラガーに分類されるそもそもの製法が異なった種類のビールである。 しかしながら日本国内においてのビールの取り決めでは、スタウトを名乗るのに必ずしも上面発酵である必要はなく、下面発酵にて作られたビールで「スタウト」を名乗る商品も存在する。ただ世界的にみればスタウトは上面醗酵のみとされているためこの分け方には、議論が残るところである。

味わいは非常にストロングかつ濃厚で、苦味や酸味も強い。その醸造さ加減、日本人にとってはどこかじっくりと寝かされた醤油を思わせる旨味すら感じることがある。ローストされたモルトや大麦の香ばしさが素敵な香り、風味を演出する。

Stout(スタウト)という言葉はそれだけで「スタウトという種類のビール」の意味もあるが、もともとは「強い」や、「頑丈な」等の意味があり、これは後述するポーターという種類のビールのアルコールが強いものを「スタウトポーター」とよび、のちにポーターの言葉がとれ、スタウトだけになったためだ。その名のとおり、ポーターより強めの味が特徴でスタウトが誕生した当時のイギリスで飲まれていた頃はアルコール度数は7%~8%にのぼるものであった。

現在は様々な種類のスタウトが存在するため、アルコール度数は4%程度のものも存在する。

現在では、元祖のポーターよりもスタウトのほうがビールとして有名な種類となっている。

スタウトの色はローストされたモルトや大麦を使用するため黒色となるが、茶褐色からリッチブラックを思わせる本当に黒々としたものまで様々である。

世界的に最も有名なスタウトはアイルランドで生産される「ギネス」である。

 

1-8. Porter(ポーター)

ポーターとはスタウトと同じく黒色をしたビールで、スタウトの原型となったビールである。

ポーターの名が使われるようになったのは18世紀。ロンドン、テムズ川周辺で荷物の運び屋、ポーター、達に人気があったためその名がつけられるようになった。

このビールの由来は、古くなったTwopennyと呼ばれる安いビールの味をフレッシュなものにするため、それにエールとラガーをまぜて飲まれていたところからはじまる。 この、3種類のが混ぜられたビールはThree Threads(スリー スレッド)の愛称で親しまれていた。 このスリースレッドが後に製品化されポーターと名付けられた。

ポーターのなかでも特にアルコール度数の高いものは「ダブルポーター」「エクストラポーター」「スタウトポーター」等と呼ばれるようになり、後にスタウトポーターだけがスタウトとして、独立した道を歩むこととなった。こちらの項目で上面発酵ビールにカテゴライズしたが、現在多くのポーターば下面発酵でも生産されており、その名前だけでは製法を特定することはできない。

 

1-9. Bitter(ビター)

ビターとはもともと英国(イギリス)で使われていたビールスタイルの呼び名で実際には上で説明したペールエールと同じものを指している。

その名前から苦味のあるビールの分類だったり、苦味を特徴とした製品であると想像される事が多いが、必ずしもそうではない(ペールエールなのだから)。

この項目でビターを紹介した理由はもっとべつのところにある。

オーストラリアで生産・消費されるビールの中にもビターと名の付くものが多数存在する。

最も代表的なものが、オーストラリア国内で最大の消費量を誇るビール「Victria Bitter(ビクトリアビター)」である。名前に「ビター」と付くために、上で説明したビター、つまりペールエールのことたと思われることが多い。

オーストラリアはコモンウェルス国家 ※2 のためそれも当然であろう。

しかしこのビクトリアビター、じつは上面発酵のエールではなく、下面発酵のラガーなのである。ラガーなのだが商品名に「ビター」と付く。こういった製品が多く存在する。

その他「Tooheys{トゥイーズ)」ブランドの「Tooheys Red Bitter(トゥイーズ レッド ビター)」や、「XXXX(フォーエックス)」ブランドの「XXXX bitter(フォーエックス ビター)」をはじめとした有名なビールから無名なものまでビターと名が付くが実はラガーであるものが多数存在する。
※2:イギリスを中心とした英連邦王国の事を言ってます

 

1-10. Wheat Beer(小麦ビール)(白ビール)

小麦ビールまたは(白ビールと呼ばれる)はその名前の通り原材料に一定の割合で小麦を使用するビールを指す(一般的なビールの材料である大麦麦芽も使用される)。基本的には上面発酵である。
小麦の英単語「wheat」から「ウィートビア」と表記されることもある。

白ビールの生産で有名な国はベルギーやドイツでその種類も多くのものが存在するが日本国内ではヴァイツェンが有名である。
ヴァイツェンは南ドイツ地方で造られる白ビールで原材料の50%以上が小麦である。

ヴァイツェンに代表される白ビール最大の特徴は苦味が少ないこと、そして非常に香りが強いことで特にバナナやバニラの香りと表現される独特の風味を持ち合わせる。
こちらも日本のビールのみしか飲んでない人が飲まれると衝撃を受けるほとである。
ちなみにヴァイツェンはドイツ内の醸造されるエリアによってはヴァイスビアという名前になる。

オーストラリア国内で見られる白ビールの種類はwheat beer(小麦ビール)かHefeweizen(ヘーフェヴァイツェン)が一般的である。
ヘーフェヴァイツェンはヴァイツェンの製造方法で作られたビールでかつ濾過工程を経ていないものを指す。それゆえビールが白濁しており、これがまた魅力と捉えられている。
製造・販売される銘柄はそれほど多いものではないながらも、有名な製品は幾つか存在していおり、総じてそのクオリティーは高い。

 

2.下面発酵

下面発酵とは下面発酵酵母によって、5度~12度程の低温で5週間前後の期間じっくりと熟成させて作られるビール。

低温で作られるため、酵母の活動がゆっくりと行われ熟成の最終段階で酵母は下面に沈む。それが名前の由来である。

長いビールの歴史において下面発酵は比較的新しい製法とされ、最初にこの製法が用いられたのは15世紀頃のドイツであると言われている。

製造されるビールの色合いは、本来は淡色で明るいものが特徴であったが、現在製造されるもには淡色がら、中濃色、濃色まだ様々あり、その色だけで上面発酵か、下面発酵かを特定するには至らない。

味わいに関していえば、スッキリ、切れがある、サッパリ、マイルド。等と表現され、上面発酵のような複雑な香りはないか、喉ごしがよくサッパリ軽やかな風味はとても飲みやすい。 また、下面発酵のビールは、製造時と同じくらいの温度で冷やして飲むのがうまく、これが飲みやすさに拍車をかけている。

 

2-1. Lager(ラガー)

下面発酵で醸造されたビールのことをラガーと呼ぶ。つまり

下面発酵 = ラガー

である。
その語源はドイツ語の「貯蔵する」という言葉「lagern」である。「lagern」が転じ、次第にラガーと呼ばれるようになっていった。
日本国内の定義では、「貯蔵の行程で熟成されたビール」の事と「ビールの表示に関する公正競争規約・第4条」に記されているらしいが、一般的な認知では「下面発酵 = ラガー」でよい。

よく日本国内では、「日本で販売されるビールのほぼ全てがラガータイプだ。」と言われることもあるが、これは正確ではない。下面発酵で造られたビールにも幾つか種類が存在するためであり、正しくは「日本で販売されるビールのほぼ全てがピルスナーだ。」である。
ピルスナーについては下で詳しく説明する。

ちなみにラガーやピルスナーの表記についてはオーストラリア国内でもやや曖昧になっておりラガータイプピルスナースタイルのものであっても単に「ラガー」として販売される商品が多数存在する。
この辺りはオーストラリアのおおらかな国民性もあり、実際どうでもよいのである。

ちなみにラガースタイルのビールが世界で最も消費されているビールであり、オーストラリアでも最も生産、消費されている。 オーストラリア国内でラガービールが最初に生産されたのは1800年代の終盤になってからであった。

 

2-2. Pilsener(ピルスナー)

ピルスナーとは、チェコのピルゼン地方で1800年代頃、下面発酵のビールが作られた時から発達した1スタイルのビールである。

当時、下面にて発酵する酵母が発見されたあと、涼しい洞窟にてビールを保存していたところビールの透明度が上がり、長持ちするとこがわかった。その後改良が重ねられヒンシツヲあげていくこととなる。 その当時た作られたビールはピルスナーウルケルとよばれ、それは現在でもつくられている(ピルスナーウルケルは、ピルスナーとは、別の分類だとされることもある。)

ピルスナーの名前そのものは、ピルゼンに由来し、 現在日本で生産されるほぼ全てのビールがこのスタイルに属している。 きめ細かい泡や、美しく透明感のある黄金色、切れのあるのみくち、比較的強めのホップの苦みが心地よく、非常に飲みやすいのが特長である。

オーストラリアにも多くのピルスナータイプのビールが存在する。日本国内のようには同じピルスナーでも各社工夫をこらし様々な味わいのものがあり面白い。

 

3.その他の分類

3-1.Dry(ドライ)

ドライビールの明確な定義は存在しないが、一般的には辛口でアルコール度数の高いビールがこうよばれる。

発酵の過程では酵母の活動により糖分がアルコールへと分解されるのだが、ある程度糖分が残された段階で最終工程に入り、出荷されればその段階で酵母の働きがなくなる為、甘味や麦芽の香りなど感じさせるビールとなる。

しかし酵母の働きを止めず麦芽の糖分をずっと分解させ続ければ、次第に糖分はなくなりアルコールの高いビールが出来上がる。 これらのビールがドライビールとよばれている。

上記のとおりドライビールは麦芽糖分を酵母が食べ尽くすために、麦芽香りや味わいは少なくなり、ホップの苦みが強調されたビールとなり、後味にフレーバーを残さずにスッと消えていくものが多い。

糖分が少ないため辛口と表現され、英語では それをドライという。 オーストラリアに関して言えば、ドライビールの明確な定義はなく上面発酵、下面発酵のどちらで作られていても辛口な仕上がりであればそのようによばれることがおおい。 しかし、製品名に「ドライ」と名が付くものに関しては下面発酵(ラガー)であることが多いようだ。

 

3-2.Draught(ドラフト)

ドラフトとは、日本国内で言うと樽詰されているビール、ビアサーバーから注がれるビール全般を指すとともに、非加熱処理のビール、つまり生ビールと同意語で使われることが多い。

本来はドラフトと生ビールなイコールではない。 この辺りの表現定義は国によってまちまちである。

オーストラリアでドラフトと言えばケグ(ビアサーバーの事)から注がれたビールのことを指す。

しかし、ドラフトと言う表現よりも「Tap(タップ)」という表現のほうが一般的に用いられる。 タップとは、本来「蛇口」の意味があるがケグから注がれるビールはまるで蛇口から注ぐかのようにみえるため、このようによばれる。 例えばオーストラリア国内のパブ等に行った場合で、「VB」というビールをビアサーバーから注いだもので飲みたい場合「Can I have a pint of VB on tap, please.」等と言う事になる。ちなみに翻訳すれば「VBをビアサーバーから注いだものでください。」というような感じである。 こうすれば瓶ビールや缶ビールで出てくることはない。

コメントは受け付けていません。