オーストラリアで販売されるビール瓶のサイズ
オーストラリア国内で販売されるビール瓶の種類は大きく分けて2種類。
大きいサイズのロングネック(Long Neck)と小さなサイズのスタビー(Stubby)といわれるもので、大手メーカーのみならずほぼ全てのブルワリーはその一定の規格にのっとったサイズの瓶にてビールを販売している。
以下ビール瓶のサイズについて詳しく説明してゆく。
ロングネック(LONG NECK)
大きなサイズの瓶は一般的にロングネックと呼ばれているが、ほかにも タリーズ(Tallies)という名前があり、その容量は750mlである。
日本のビール大瓶が633mlなのでそれよりは幾分飲みごたえがあるといえよう。
ちなみに世界では500mlを越える容量のビールを販売する国は少数で日本もオーストラリアもこのマイノリティの一員となっている。
カールトンアンドユナイテッドブルワリーズ(というビールメーカー)は独自の規格で800mlのロングネックを打ち出しており他メーカーとの差別化を図っているが使われる機会は般的な750mlのものより少ないようである。
下の写真はロングネックの例。右側2本がロングネック。
大きさをわかりやすくするため次の項目で説明する小さな瓶(スタビー)と並べてある。

スタビー(STUBBY)
小さな瓶はスタビーと呼ばれている。
スタビーの容量は375mlが一般的であり、大手メーカーのほぼ全てのビールはこのサイズで統一されている。

内容量は同一ながら瓶の形状はメーカーや銘柄で多様に渡る。
上の写真のは左からフォスターズラガー、カスケードペールエール、トゥーイーズニュー、ビクトリアビター(VB)と並んでおりいずれもスタビーである。
一番左のフォスターズを除いて瓶の容量は全て375mlとなっている。
これらスタビーの形状を見てみると、オーストラリアを代表するビール、ビクトリアビター(VB)が首の短いずんぐりとした形状なのに対し、トゥーイーズニューやカスケードペールエールは首が長くやや細めのスタイルとなっている。
このようにスタビーの形は幾つか代表的な形はあるにせよ銘柄毎の違いは大きい。
ちなみにこの「スタビー」と「ロングネック」という瓶の名称の使い方であるが、そもそもスタビーには「ずんぐりとした」と等の意味合いがあるため、アメリカなどオーストラリアを除く海外でスタビーと言えば上記写真ビクトリアビターのような首が短くいかにもずんぐりとした形状のビール瓶のみを指す。
たとえ小瓶であっても写真内一番左、フォスターズラガーのような形状であれば「ロングネック」と呼ばれている。実際首が長いのでイメージがつきやすいことであろう。
しかし、オーストラリア国内ではこの例は当てはまらず、ロングネックと言えば750mlや800mlの大瓶の事のみをさし、スタビーと言えばどの様な形であっても375ml(前後)の小さな瓶の事を指す。

最近は特にマイクロブルワリーやクラフトブルワリー(又はブティックビア等)と言われる日本でいう地ビール的な醸造所に多く見られるタイプとして330mlや345ml、355ml等のバラエティに富んだサイズも多く見受けられる。
上の写真はブティックビールでも比較的有名なもの。
一番左、ルーフトップレッドラガー(ROOFTOP RED LAGER)は345ml、左から2番目、ナップステインリザーブラガー(KNAPPSTEIN Reserve Lager)は330mlとなっている。


OTHERS(その他の形状)
ダーウィンスタビー

ロングネック、スタビー以外のビール瓶形状で真っ先にあげられるものがダーウィンスタビー(Darwin Stubby)と呼ばれる瓶でこちらは2.27リットルを基準とし、1.125リットル、2リットル、2.25リットルなどのサイズを持つ超大型サイズの瓶だ。
これはオーストラリアのノーザンテリトリー(北部準州)のみでかつて利用された瓶で、それもNTドラフトという単一銘柄のみでの利用となる。残念ながらNTドラフトは2015年に大変惜しまれながら廃版となってしまいそれに伴いダーウィンスタビーもこの世から姿を消した。メーカーのであるカールトン&ユナイテッドブルワリーズによる季節販売などによる復活が望まれている。
それ以外の形状
特にマイクロブルワリーと呼ばれえる小規模なビール会社の製造するものや限定販売の商品に見られるが一般的なビール瓶とは異なったユニークな形状をもつ瓶も存在する。
下写真の右側はムーブリュー(MOO BREW)のビール瓶。こちらの醸造所で作られるビールは全てこの形を持つ。ちなみに内容量は330ml。
左はラキードリンコのラッキービール。ブッダをかたどった瓶がユニークである。
