基本情報
名称 | バルターXPA(エックス・ピー・エー) |
産地 | クイーンズランド州 カランビン(Currumbin) |
ビアスタイル | XPA |
アルコール度数 | 5.0% |
IBU | 30 |
EBC (SRM) | No Data |
タイプ | フルストレングス |
醸造所 | バルターブルーイングカンパニー(Balter Brewing Company) |
バルターXPA概要説明
バルターXPAはオーストラリアに存在するクラフトブルワリー、バルター(Balter)が醸造する通年販売でフラグシップ製品の1つ。XPA(エックス・ピー・エー)とはオーストラリア国内で2012年頃から使用されるようになったビールスタイルの1つ、エクストラ・ペール・エールの略語である。
元世界チャンピョンのサーファーらグループが立ち上げたことで大きな話題となった本ブルワリー、バルターのゴールドコースト醸造所が2016年にオープンしたときに最初にリリースされた製品の1つでバルターの代名詞ともいわれる。
醸造にはオーストラリアでトップクラスのクラフトブルワリーと言われるストーン・アンド・ウッド(Stone & Wood)で醸造家を務めたスコット・ハーグレーブ(Scott Hargrave)が指揮を執った。 ペールエールとIPAのいいとこ取りを狙った本XPA。利用したホップはシトラ、センテニアル、アマリロなどトロピカルでフルーティーなものを採用。モルトについては公表されていないもののペールモルト、アメリカンエールモルト、ウィートモルトなどを組み合わせボディーと香りの両立を目指していると思われる。
品評会での常連入り
リリース当初から大変な人気を獲得、オープンの2016年にはオーストラリア国内個人経営醸造所の支援を行う団体、「インディペンデント・ブリュワーズ・アソシエーション(Independent Brewers Association(IBA))」の品評会でゴールドメダルを獲得すると、翌年にはオーストラリアが開催する国際ビールアワードとしては最大のイベント、「オーストラリア・インターナショナル・ビール・アワード(Australian International Beer Awards(AIBA))」でもゴールドメダルを獲得したかと思うと、それにとどまらず、オーストラリア国内で最も素晴らしいビール100選を決める大会「グレートオーストラリアンビールスペクタキュラー ホッテスト 100(GABS* Hottest 100)」にて第1位を獲得。
そこから毎年大きなビール品評会にて表彰の常連入りを果たしている。
ごく一部の抜粋ではあるが品評会の結果を以下に記載しよう。
*GABSはGreat Australian Beer SpecTAPularの略後で「スペクタピュラー(SpecTAPular)」はスペシャル(Special)なタップ(TAP)(生ビールを注ぐサーバー)とペクタキュラー(spectacular)を合わせた造語
- 2022年、GABS Hottest 100 – 第2位獲得
- 2021年、AIBA インターナショナルペールエール部門ゴールドメダル獲得*
- 2019年、AIBA大規模オーストラリアンブルワリー部門優勝
- 2018年、GABS Hottest 100- 第1位獲得
*XPA(エクストラペールエール)とは定義されたビアスタイルではないため、本製品はペールエール部門でのエントリーとなっている
バルターXPAの味わい
本ビールはオーストラリア国内品評会最も熱いクラフトブルワリー100選の第一位、そして最上位レベルの順位を何度も獲得している製品とあり、オーストラリア人のみならず現地滞在や旅行で訪れる日本人からの評価も大変高い。
どのような味わいがするか大変楽しみである。
まずはグラスにぐわっと注いでみるとオレンジ、フルーツジュースのような、美しい霞がかったゴールデン・イエローの外観を現す。この段階で素晴らしい強烈な香りを感じる。マンゴー、パッションフルーツ、ピーチ、ネクタリン、パイナップル等大変華やかなアロマだ。
口に含んでゴクッと飲み込み鼻から抜ける息、これも大変素晴らしくチープなボキャブラリで表せば「めちゃくちゃフルーティー」となるが細かく分析するとマンゴーやネクタリンのような甘さに加え後味はリンゴのさわやかさ、そしてドライな印象を残し花のようなフローラルで締めくくる。強めの炭酸に5%のアルコールもうれしいキックを与えてくれる。
XPAというスタイル、これは大変バランスのよいスタイルだと印象付けられる。IPAのようにとにかく強烈な印象を残すことがなく、しかしペールエールよりは濃厚な味わいを楽しみたいこのような絶妙なラインを狙ってくる。このようなビールはとかくフルボディとなりがちだが、本製品バルターXPAはミディアムボディーだ。程よい余韻とすっきりと下後味。次々にグラスが進んでしまう。 あふれるペールエールやIPAの中でも圧倒的に抜きに出た完成度、間違いなくオーストラリアで飲んでおきたい最高峰なクラフトビールの1つである。
本製品と食事を合わせるのは少しもったいないとおもえる程。まずはぜひともビールのみで楽しんでいただきたい。