基本情報
名称 | クーパーズ ドライ3.5(Coopers DRY 3.5) |
産地 | 南オーストラリア州 アデレード |
ビアスタイル | ラガー |
アルコール度数 | 3.5% |
IBU | 8 |
EBC (SRM) | 8 (4) |
タイプ | ミッドトレングス |
醸造所 | クーパーズブルワリー(Coopers Brewery) |
クーパーズ ドライ3.5 概要説明
クーパーズドライ3.5(英語読みでは「スリーポイントファイブ」となる)はオーストラリアの純国産ビールメーカーでビール販売シェア第3位の大手、クーパーズブルワリーが通年で販売するビール製品の1つ。
クーパーズにはもともと、ローカーボでかつ低カロリーという人気のフルストレングス製品、クーパースドライが存在している。本製品はそのミッドストレングスバージョンであり、名前につけられた「3.5」はアルコール度数を示している。アルコール度数3.5%というのはミッドストレングスのまさに中心的な値となる*。
*フルストレングス、ミッドストレングスについて、詳しくはアルコールの強さによるビールの分類を参考に
またミッドストレングスの製品で言えばクーパーズのお得意、上面発酵シリーズ定番品の中にクーパーズマイルドエールというものが存在し人気を獲得している。しかしオーストラリア国内で最も人気のあるミッドストレングスはXXXXゴールド(フォーエックスゴールド)である事や、またその他にもラガースタイルのミッドストレングスが多く出回り人気を獲得していることからクーパーズも開発に着手、販売に至った。
市場へのリリース時期は2022年11月。クーパーズの歴史から言えば本当に誕生間もない仲間入りだ。販売にあたり、まずは6ヶ月間の限定販売によるテストを実施したところミッドストレングスではトップクラスの売上を記録、その反響の大きさからクーパーズのポートフォリオに加えられることとなった。
「クーパース・ドライ3.5の発売は、すでに市場に出回っているミッドストレングスのビールに代わる選択肢を消費者に提供するものであり、節度ある健康的な選択肢を求める消費者の増加を受けてものです。当社のポートフォリオには、オーストラリアで人気のあるミッドストレングスのエールビールのひとつ、クーパーズ・マイルド・エールがすでにあります。しかし、小売店や消費者から、低アルコールのラガーでクーパーズの素晴らしい味を楽しみたいという要望があったことを知り、その声に応えられることを嬉しくおもいます。」
クーパースでナショナル・マーケティング・マネージャーをケイト・ダウド氏は本ミッドストレングスラガーの成功を確信し、自信に満ちたコメントを残した。
クーパーズ ドライ3.5の味わい
クーパーズドライ3.5のテイスティングノートを紹介しよう。
本ビールを勢いよくグラスへ注げば比較的きめの細かい泡がしっかりと形成されるがほどなくして薄いレイヤーへと姿を変える。ビアカラーについて、公式ではフルストレングスのクーパーズドライがEBC 5であるのに対し、こちらのクーパーズドライ3.5はEBC 8となっている*。
しかし実際にグラスに注がれたそれは、どちらにも違いがないように感じられ非常にペールなゴールデンカラーを呈している
*EBCはビールの色合いを数値で表す単位。詳しくはSRM/EBCとはのページを参考に
ドライなラガービールなのでそれほど期待はしていないが立ち上る香りなどもほとんど感じられない。ぐっと鼻をグラスに近づけ勢いよく香りを探してみるとほんのり薄い麦芽の香りにの奥に生々しさを残す。しかしこれらも大変に薄い。
勢いよくグワっと液体をあおりガブ飲み、鼻から息を抜きながらフレーバーを回してみる。
やはり味わいは大変ドライで飲み始めの鉄、生々しい味わいから甘さやフローラル等の香りとは一切無縁な無骨な味わいとでもいおうか、フルフレーバーのクーパーズドライをさらにもう一段軽く、もっとドライにした印象、そんな味わいが訪れる。後味にこれまた飲み初めで感じた鉄っぽい印象に加え、やや酸味が残る。炭酸もやさしめな印象。
麦芽やホップの印象は薄くミッドストレングスのアルコール度数3.5%ということもあって、これまでのクーパーズからは大変かけ離れた印象だ。
うーむ。おそらくファーストインプレッションは大変薄く、まるでアメリカンビールでいうところの、バドワイザーや、クアーズを思わせるような感覚だ。クーパーズファンなら一度は飲んでおくべきだと思うが。どうだろうか。3度ほど飲めば印象も変わるかもしれない。