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エミュービター (Emu Bitter)

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基本情報

エミュービター
エミュービター
Sited from https://lionco.com/our-brands/australia/beer/
名称: Emu Bitter (エミュービター)
産地: 西オーストラリア州 パース
ビアスタイル: ラガー
アルコール度数: 4.0%
IBUNo Data
EBC (SRM)No Data
タイプ フルストレングス
醸造所: Swan Brewery(スワンブルワリー)
エミュービター
エミュービター
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エミュービター概要説明

エミュービターはオーストラリアの西オーストラリア州にあるスワンブルワリーにて醸造されるビールブランドの1つ「エミュー」シリーズの中の1製品。
1923年にスワンブルワリーにて醸造が始まって以来フラグシップ製品として同ブルワリーを支え続けてきた。

オーストラリア市場全体で見た場合はカールトン&ユナイテッドブルワリーズが造りだすヴィクトリアビター、通称VB(ブイビー)が支配的な地位を築きあげているものの、こと西オーストラリア州に関していえばこのスワンブルワリーが放つビールが非常に高いシェアを誇る。
エミューブランドの製品は3種類存在し、このエミュービターの他にエミューエクスポート、エミュードラフトが存在する。
本製品は同ブランドのなかでも最も基本的かつシェアが高く、スワンブルワリーが醸造するビールの中ではスワンドラフトに並び非常に高い人気を獲得している。

醸造開始以来その製造方法は一切変更が加えられていないとされながらもアルコール度数が販売開始当時の4.6%から時代とともに徐々に引き下げられ、現在は4.0%での提供となっている。
公式発表では味わいに変化がないことを強調し、しっかりとした味わいを持つことを印象付けるためフルフレーバーをうたい、かつアルコールによる強さの分類 では、引き続きフルストレングスに分類されるとしている1
ホップの苦味とアロマをうまく引き出し、クリスプでドライフィニッシュなビールに仕上げた。フルフレーバーではありながら飲み口は非常に軽く、ミディアムからライトボディー。
リフレッシングでビールとしてのトータルバランスに気を使いオーストラリアの乾いた大地でゴクゴクと勢いよく飲めるような仕上りとなっている。

またこのエミュービターはその頭文字を取って”EB(イービー)”や、”Bush chooks(ブッシュチュックス)”と表現されることもある。
EBに関してはオーストラリア国内のシェアナンバーワンのビール、Victoria Bitter(ビクトリアビター)が略してVB(ブイビー)と呼ばれていることに対抗意識を燃やしたようなものであり、ブッシュチュックスは動物のエミューの別の呼び方そのものに由来している。 スワンと同じように、西オーストラリア州といえばこの「エミュー」だ!という声も高い。

エミュービターの味わい

グラスに注がれたビールは美しいペールゴールドを呈し控えめな炭酸を思わせる少なめの泡が浮かんでは消えゆく。
最初は力強く作られた泡も程なくして薄いレイヤー1つに姿を変えてしまう。
立ち上る香りはかなり押さえられてはいるもののやはりオーストラリアの荒野を思わせるワイルドな麦の香り、その中にもやや甘さを感じることが可能だ。
ボディーは思いのほか強くしっかりとした力強い飲み口がある。
しかしながら麦芽の旨味はそれほど強く感じることができない。ややメタリックで若干の渋み的な複雑さがあるか。
フィニッシュにはしっかりとした苦味が非常に心地よい。しっかりと冷して飲めば十分にうまいビールとして日々のがぶ飲み定番マイビールの一員として加えることができるであろう。

我々日本人にとっては真夏の暑い日、キンキンに冷してがぶ飲みすればオーストラリア独特の味わいに加え、比較的リフレッシングで飲みやすい本製品はこの名前の面白さも相まって忘れられないビールになること間違い無し。

もし西オーストラリア州に訪問することがあれば必ず飲んでおかなければならないビールだ。
逆に一般オーストラリア人にとってみれば多くの人々が恐らく口にしてしまうであろう表現「普通のビールだね。」というのが正直なところかも知れない。
しかし、この「普通」を維持することががどれだけ難しくまた、どれだけ素晴らしいか。
このビールを飲んで再度認識することだろう。

正直に言おう。このビールがうまいかまずいかで言えば「どこにでもある、大量生産マクロビールの味だね。」と切り捨ててしまうほうが簡単だ。
しかしスワンブルワリーで造られるビールのシリーズすべては、西オーストラリアのみならずオーストラリア全土で、いやもっと言うならば世界的に見ても非常に歴史的価値のあるビールでこれは絶対に残していかなければいけない、もはやオーストラリアを構成する1つの重要な文化なのである。
このビールを存続させていくためにも積極的に購入し売り上げ維持に貢献したい。

  1. アルコールの強さによるビールの分類だが「フルストレングス」を名乗る為のアルコール度数は明確に定義されていない。オーストラリアビール市場を見たとき、4.0%でフルストレングスと言ってしまうのはぎりぎり許される程度かと本サイトは考える。
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