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バルターIPA

バルターIPA
Sited from https://www.balter.com.au/beers
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基本情報

バルターIPA
バルターIPA Sited from https://www.balter.com.au/
名称バルターIPA(アイ・ピー・エー)
産地クイーンズランド州 カランビン(Currumbin)
ビアスタイルIPA(インディア・ペールエール)
アルコール度数6.8%
IBU72
EBC (SRM)No Data
タイプフルストレングス
醸造所バルターブルーイングカンパニー(Balter Brewing Company)
バルターIPA
バルターIPA Sited from https://www.balter.com.au/

バルターXPA概要説明

バルターIPAはオーストラリアに存在するクラフトブルワリー、バルター(Balter)が醸造する通年販売でフラグシップ製品の1つ。正式名称インディア・ペールエールを略したIPA(アイ・ピー・エー)といえば、かつてはコアなビールファンで人気が出始めたスタイルであるが、現在では日本でも一般にも知られ、世界的にも大人気のビールスタイルだ。

オーストラリアプロサーファーの世界チャンピョン経験もあるサーファーや投資家が立ち上げたことで大きな話題となった本ブルワリーはその話題性だけではなく、あまりにも高いクオリティーのビールにより瞬く間にオーストラリアクラフトブルワリーナンバーワンと言われるほどの人気を獲得した。
代名詞ともなっている最も有名な銘柄、バルターXPAは創業の2016年にリリースされているが、こちらで紹介するIPAは翌年の2017年から販売が開始されている。
まずはタップルーム*で販売を開始、実際に飲むお客様の声を吸い上げ改良を重ねた。参考にしたのはアメリカで有名なIPA達だ。出来上がりには相当自信があった。活気に満ちあふれる個性豊かなビールを公式では大胆にも次のように表現した。
*タップルーム:ブルワリーに併設されるバーの事で、その醸造所で出来立てのビールに加え軽食も楽しめることが多い

「このIPAを飲むと、まるで春の森を裸で駆け抜けミカンの香りがする滝からダイブするような気分になります。冗談で言っているのではないのですよ。そのクリーンなホップのベースは、松のような香りと柑橘類のアロマによって引き立てられ、容赦なく、しかし洗練された苦味を提供し一日の疲れを癒してくれます。苦味の積み重ねることによる飲みごたえ、それでいてスムーズな味のバランス、それらの特性を備えたすばらしいIPAに出会うことができるのです。」

どうだろうか。この自信の表れは。

これらはビールが持つ数値にもあらわている。アルコール度数6.8%に加え国際苦味単位は驚くことに72に達している。
強烈な苦みが光るバルター渾身の一滴だ。

IPAも品評会での常連入りを果たす

バルターのビールといえば、オーストラリア国内でのビール品評会で入選のみならず優勝を獲得する常連となっている事もビールファンの間では常識となっている。
本IPAもまた例外ではなく登場した2017年から幾度となく様々なアワードを受賞。以下にごく一部、過去の経歴を記載しよう。

  • 2021年、AIBA ドラフトビール部門シルバーメダル獲得(第3位)
  • 2019年、AIBA* パッケージビール部門ゴールドメダル獲得(第1位)
  • 2017年、IBA*パッケージビール部門シルバーメダル獲得(第2位)
  • 2017年、GABS* Hottest 100- 第7位獲得

*AIBA:「オーストラリア・インターナショナル・ビール・アワード(Australian International Beer Awards(AIBA))」オーストラリア国内で最も大きなビール品評会の1つ
*IBA:「インディペンデント・ブリュワーズ・アソシエーション(Independent Brewers Association(IBA))」オーストラリア国内個人経営醸造所の支援を行う団体が実施する品評会
*GABS:「グレートオーストラリアンビールスペクタキュラー ホッテスト 100(GABAS Hottest 100)」と呼ばれる大体が実施する品評会。GABSはGreat Australian Beer SpecTAPularの略後で「スペクタピュラー(SpecTAPular)」はスペシャル(Special)なタップ(TAP)(生ビールを注ぐサーバー)とペクタキュラー(spectacular)を合わせた造語

バルターIPAの味わい

それではバルターIPAのテイスティングノートを紹介していこう。

まずはビールをグラスへ注げばその直後はやや濁った、いわゆる「ヘイジー」感の様相を呈す。しかしじっと我慢すればほどなく大変美しいやや濃めの透き通った琥珀色のそれが姿を現す。

立ち上るアロマも大変素晴らしい。桃、オレンジを思わせるフレッシュなホップにバニラアイスを思わせる、まったりとした甘さ、カラメルモルトを思わせる麦芽感が追いかける。若干土っぽさをまとっているのもカッコよい。 実際に飲んでみると大変肉厚かつ複雑であるのにもかかわらず、驚くほどスムーズに喉を流れるキャラクターに驚かされる。
まずはホップの印象をダイレクトに受ける。その後に見事なまでの複雑さ、やはりまずはIPAを特徴づけるホップのダイレクトなバイブスだ。オレンジキャンディーをはじめとしたフルーティネス、続けてボディーを支える麦芽感。カシス、ジューシーなフルーツ、甘いビスケット、松ヤニを思わせる樹脂。ほほーぅ、まさに大変複雑な味わいだ。
しかしである。これは決して典型的なアメリカンIPAではない。ともすればアメリカンIPAは強烈なホップのグラス感に支配されてしまうことが多いが、本バルターIPAはそれよりもっとバランス重視で麦芽の甘みをはじめとしたコンプレキシティーに重きを置いている。それゆえボディーとしてはフルボディーよりのミディアム。しかし国際苦味単位72のそれはだてではなく強烈な苦み、フレーバーもしっかり感じられる。
大変ユニークなIPAだ。
グラスに注いだ瞬間わくわくする、飲んでみると本当に素敵な時間が流れる。一人でゆっくりと、また仲間たちでワイワイと。
間違いなくオーストラリアを代表するIPAと言ってよい。

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