基本情報
名称: | ジェームズスクワイア フォーワイブズピルスナー (James Squire FOUR WIVES PILSENER) |
産地: | ニューサウスウェールズ州 シドニー キャンパーダウン |
ビアスタイル: | ピルスナー |
アルコール度数: | 5.0% |
IBU: | 36.5 |
EBC (SRM): | No Data |
タイプ: | フルストレングス |
醸造所: | Malt Shovel Brewery モルトショベルブルワリー |
ジェームススクワイア フォーワイブズピルスナー概要説明
フォーワイブズ、4人の妻達とやや謎目いたサブタイトルの作くこちらのビール。最初はエールの製造から始まり次第にシリーズ内に多くのスタイルを広げていくジェームススクワイアが放つ渾身の力作。下面発酵ラガータイプ、ピルスナースタイルのビールが登場した。
かつてボヘミアで産まれたピルスナーを遠く離れたここオーストラリア、シドニーでも再現したい。このモルトショベルブルワリーの創設者、Dr Charles “Chuck” Hahn(チャールズ(チャック)ハーン博士)の飽くなき挑戦。つねに最高のビールを最高の形で産み出していく博士の熱い思いがまたしても投入された。
素材の選択には当然ながらこだわりをみせた。
しっかりとした麦芽感の演出は本来エールを醸造する際に用いられるとこの多いペールモルトを使用することにより実現。これにボックスタイルとよばれるビールでよく使用されるドイツ原産のミューニックモルトをブレンド。香りや美しい色を求めた続けた結果に出された答えだった。
ホップはピルスナーでは定番となっているザーツホップを使用、それもチェコ産のものとニュージーランド産のものを組み合わせた。これを、オーストラリアでの一般的なビール醸造時より、大量に投入した。
さらにニュージーランド原産の、ここ最近急激に人気を獲得しているドクター・ルディー及び、モトゥエカと呼ばれる二種類をブレンド。これによりピルスナーでありながらトロピカルなフルーティネスをアレンジした。結果、他のピルスナーとは一線を画す特徴的なフレーバーとテイストを実現。大変に贅沢な醸造だ。
またアルコール度数を5%とオーストラリアのビール業界ではやや高めに設定することによりスッキリとドライかつスパイシーフィニッシュに仕上げた。
ジェームススクワイア フォーワイブズピルスナーの味わい
ではこのピルスナーの味について紹介していきたい。
まずはグラスへ注げばその美しい色合いに目が移る。深みのある黄金色、どちらかと言えば琥珀色、アンバーカラーが美しいのはミューニック麦芽のおかげであろう。
勢いよく注げば決してキメ細かくはないが程よい泡が出来上がりしばししっかりと形状を保つ。
飲む前の香りはまさに草原を思わせるグラッシーさ、そこにややメタリックかつ柑橘系の酸味カラーをのぞかせる。またそのなかにもしっかりとした麦芽をかぎとることができる。いちいち素晴らしいと感じずにはいられないのはさすがチャック博士が作り出すビールだと納得させられる。
口に含んだ感想はピルスナーとしての優等生的味わいと、それに加え厳選された素材がおりなす素晴らしい甘さと苦味のコンビネーションと言える
それぞれの内容についてさらに詳しく説明していこう。
まず非常に濃い味わいながらスッキリと飲ませるところに完成度の高いピルスナーとしてのよさを感じる。マイナスポイントがない。この点においては夏の暑い時期よく冷やしてグビグビと楽しむことができる。
その一方でしっかりとした麦芽本来の甘さ、さらに複雑さのなかにシトラス、フルーツ、カラメルの甘さがある。そして最後には際立った苦味がしっかりと主張。とてもいい。すごく苦い。旨味のある苦味だ。
ピルスナーというと日本のビールを想像しがちではあるがこちらのフォーワイブズピルスナーは全く違った仕上がりとなっている。
ピルスナーの可能性をみた。こんな作り方もあるぞといったチャック博士の自信に満ちた熱い言葉が聞こえてくる。 この挑戦に是非とも受けてたってほしい。