基本情報
2015年頃に生産中止
名称: | Hahn Premium (ハーンプレミアム) |
産地: | ニューサウスウェールズ州 シドニー郊外リッドカム |
ビアスタイル: | ラガー |
アルコール度数: | 5.0% |
IBU: | No Data |
EBC (SRM): | No Data |
タイプ: | フルストレングス |
醸造所: | Tooheys Brewery(トゥーイーズブルワリー) |

Sited from https://www.hahn.com.au/
ハーンプレミアム概要説明
ハーンプレミアムはトゥーイーズブルワリーが製造するビールブランド「ハーン」シリーズの1つ。
元々はオーストラリアビール業界においては最も著名な醸造家、Dr Charles “Chuck” Hahn(チャールズ(チャック)ハーン博士)によって1988年に立ち上げられたハーンブルワリーにて醸造が開始された。
現在はライオンネイサンによって買収され醸造所をシドニーキャンパーダウンからシドニー郊外のリッドカムにあるトゥーイーズブルワリーへ移行させた。
チャック博士はもともとプレミアムビールの醸造を得意としており、長きに渡りオーストラリアのみならず海外のビール業界に従事してきたが彼の情熱全てを注ぐビールを製造したくハーンブルワリーを立ち上げた。
そして最初に造られたビールがこのハーンプレミアムだ。プレミアム感を前面に押し出し立ち上る香りと抑え目の苦味で当時のビール業界に一石を投じたこん身の製品というよりもはや作品だった。
ライオンネイサンに移される前はプレミアムビールのみの醸造でこのハーンプレミアムと、そのライトビールバージョンのハーンプレミアムライトのみの醸造だったが現在はその他ドライシリーズも販売されている。
各製品がそれぞれのイメージカラーを持っているのだがこのハーンプレミアムは製造が開始された当初より緑色をそのイメージとしてきた。少々くすんだ緑色のビール瓶がとても印象的。冷やしたあと汗をかいてきた瓶を見るとその旨味がまるで瓶からしみでているのではないかという印象さえ受ける。とにかく早く飲んでしまいたい。
一時期各ビールメーカーが酒税の関係上ビールのアルコール度数を一斉に下げる等したが、こちらのハーンプレミアムは昔から5%を維持してきた。辛口ラガーと甘めの香りが同居するまさにチャック博士にしか作れない素晴らしい最強のビールだ。
製造中止
ハーンプレミアムは製造拠点となるシドニーを中心としたニューサウスウェールズ州はもとよりオーストラリア国内で非常に人気があった。力強い味わいに甘い香り。本ウェブサイトの製作陣はこれがオーストラリアを代表するプレミアムラガーとなり、世界的にも成功を収めるのではないかと考えていた。それほど良くできたビールだったのだ。
大変残念なことに2015年頃を最後に本製品は市場から姿を消した。また、なぜこの製品が製造中止になってしまったかの資料は残っていないのだ。
もともとはプレミアムビールを製造するというコンセプトのもと立ち上げられたハーンブルワリーだが、2022年現在、ハーンブランドとして存在するもののうちこのハーンプレミアムの位置に代替する製品は存在しない。
チャック博士による、オーストラリアを代表するといわれるほどの素晴らしいプレミアムラガーが再び登場する事を信じて待ちたいものである。
ハーンプレミアムの味わい
比較的ボリュームのある泡に美しいペールゴールデンカラー。香りはかなりグラッシーかつホッピーではあるがそれほど強くはない。
口に含むと非常にクリスプでクリーン。ビールなので当たり前なのだがとてもみずみずしい。フッと香る香水的素敵な香り、その裏にある優しき甘さ。ウマイ。さすがハーン博士が自信を持って世に送り込んだビールだ。言葉もない。
苦味もしっかりあってラガービールの醍醐味を存分に感じることができる。他のビールと比べてもやや強めの炭酸がさらに飲みたい気持ちを後押しする。
また特徴的なのはかなりドライなビールだということだろう。へたな「ドライ」をうたっているビールよりよっぽどかドライ。とてもドライ。
またなんと飲み終わりには味や香りが爽やかにそして一瞬で「フッ」消え去るそれはまるで夏の終わり、あっという間にはかなく消えゆくツクツクボウシ。