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ストーン&ウッド クラウディーペールエール

ストーン・アンド・ウッド クラウディーペールエール
Sited from https://stoneandwood.com.au/
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基本情報

ストーン・アンド・ウッド クラウディーペールエール
ストーン・アンド・ウッド クラウディーペールエール
Sited from: https://stoneandwood.com.au/
名称ストーン & ウッド クラウディーペールエール
(Stone & Wood Cloudy Pale Ale)
産地ニューサウスウェールズ州 バイロンベイ(Byron Bay)
ビアスタイルペールエール
アルコール度数5.0%
IBU38程度 (非公式)
EBC (SRM)No Data
タイプフルストレングス
醸造所ストーン&ウッドブルーイングカンパニー
(Stone & Wood Brewing Co.)
ストーン・アンド・ウッド クラウディーペールエール
ストーン・アンド・ウッド クラウディーペールエール
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ストーン&ウッド クラウディーペールエール概要説明

ストーン&ウッド クラウディーペールエールはオーストラリアに存在するクラフトブルワリー、ストーン&ウッド(Stone&Wood)が醸造する製品の1つ。コア・レンジと呼ばれる通年販売される定番品で、最も人気がある同ブルワリーの看板商品、パシフィックエールの派生形、サブ製品として位置づけらえる、味わいをさらにストロングにしたバージョンだ。
クラウディーペールエール、元々は「クラウドキャッチャー(Cloud Catcher)」という名前で2013年にリリースされ、定番品として人気を獲得していた。看板製品のパシフィックエールはもちろん素晴らしいがそちらは全体のバランスを重視したミドルボディーに対し、このクラウドキャッチャーはさらに深み、力強さを加えたIPAだった。
クラウドキャッチャーの人気にあぐらをかくことのない開発人達は本製品を愛するお客さんの期待がもっと高いところにある事を感じ取っていた。
そこで、このクラウドキャッチャーのプロフィールを少しアジャストする事にした。輪郭が強かった麦芽の苦味をすこし抑え、さらにドライホップを追加。その結果トロピカルでストーンフルーツのアロマとフレーバーがより際立ち、さらには口当たりがよりスムースに。見た目はさらに濁ったものとなったが最高にハジけたビールへと成長した。濁りが特徴的なこのアジャストメントは最終的に「クラウディーペール」と名付けられ2014年7月からリリースが開始された。

クラウディーキャッチャーとクラウディーペールエール
クラウディーキャッチャー(左)とクラウディーペールエール(右)
Sited from: https://stoneandwood.com.au/products/

原材料にはもちろんこだわりを持つ本ブルワリーだが特にホップにはこだわりを見せた。オーストラリア産のホップとしてギャラクシー、エクリプス、ビックシークレット、エラ、エニグマを使用、大変複雑なアロマを与えることに成功している。ギャラクシーによるトロピカルフルーツとストーンフルーツのキャラクターが、ほのかなシトラスノートと相まって、スムースでありながら多次元的なビールを作り出している。特にオーストラリア原産のホップ「エラ」により大変ユニークな味付けに成功した。
麦芽には厳選された小麦麦芽に加えタンパク質含有量の多いミュンヘン麦芽を使用することにより本製品の特長となる「濁り」、今の時代では「ヘイジー」さ加減とでも言おうか、に一役かっている。またこれら麦芽によりすっきり爽やかなアロマを加えながらも、どっしりとした味わいを実現。フルボディービアの誕生である。

ストーン&ウッド クラウディーペールエールの味わい

それではクラウディーペールエールの味わいに迫っていく。

【見た目】
やや深めの色合いに見事なまでのかすみ加減。現代ではヘイジーとして親しまれる分類に入るほどの濁りに加え比較的きめの細かい泡が3センチから4センチほどであろうか、グラス上面にしっかりと形成される。多くの気泡がグラス内にガンガンと立ち上っていき、炭酸度合いも比較的強い印象を受ける。

【香り】
同ブルワリーのメイン製品、パシフィックエールはやや抑えた感じの香りであったがこちらのクラウディーペールエールは幾分強烈な印象だ。
グラスへ注げばすぐにハジけるストーン・フルーツのキャラクターが、続いてドライなクラッカーモルトベース、パッションフルーツやレモンのタッチ、そして最後にふわぁっと軽い花の余韻を残す。

【味わい】
グイっと口へ運べばまずは花の奥に強烈な香りが印象的だが全体的にはやはりパシフィックエールに類似した方向性だ。しかし本クラウディーペールエールはそれだけでは終わらない。多様なホップが織りなす独特で複雑かつ個性的な味わいがさらに印象的だ。特にホップ「エラ」のおかげだろうか。強烈な印象を残す。
ピーチやアプリコット、ネクタリンを思わせるまったりからまるマウスフィールで始まり、ドライクラッカー、やさしい花の香り、中盤から終わりにかけては麦芽の印象もしっかりと残し、どこか土っぽさに続き長い余韻で終了する。
ホップにだけ注目が行くかと言うと決してそうではなく、しっかりとした麦芽の甘さ、うまさを感じられ、モルティー感も大変素晴らしい。
事前の印象ではもっと重くフルフルボディーを期待したがパシフィックエールよりはずっしりとくるがそれでもミドルディーに収まるというところか。しかしあえてこの辺りを狙っているのであろうとリスペクトはしたい。

【総評】
間違いなくうまいビールで大変すばらしく仕上がっている。特に、多様なホップから生み出される複雑さに加えしっかりとしたモルトの旨味、絶妙なバランス加減は本当に飲んでいて楽しい。あえて言うならもっと強烈なフルボディーを期待したし、そうして欲しかった。ただパシフィックエールのファンにとっては間違いなく「買い」なビールであるしストーン&ウッドの多様な技を知る上でもパシフィックエールと一緒に飲み比べてみると楽しいと思う。

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